姫路城

 「姫路城」に行ってきました。新幹線でJR姫路駅を降りると、大通り越しに真正面に白壁が美しく華やかで、天を舞う白鷺がつばさを広げたような優美な姿から別名「白鷺城」(はくろじょう・しらさぎじょう)ともいわれるお城がそびえ立っています(写真上)。日本で現存する最大の城郭建築でもあり、 建築技術の粋を極めた傑作として、1993年12月、法隆寺とともに、日本で初のユネスコの「世界文化遺産」に指定されました。①設計技術と装飾美において木造城郭建築の最高峰であり、人類の創造的才能を表す傑作であること、②天守群を中心に櫓や門、土塀、石垣、濠など防御にも創意をこらした日本独自の城郭構成を表す代表的な建造物であること、がその選定理由です。今年の12月で登録から30年になります。8棟の国宝、74棟もの国の重要文化財が点在しています。現在の「姫路城」は、徳川家康の次女督姫を妻とする池田輝政により建てられたもので、「関ヶ原の戦い」の翌年にあたる慶長6年(1601年)から8年の歳月が費やされました。それまで羽柴秀吉がその20年前に建てた三層の姫路城が建っていましたがこの城を取り壊し、5層7階の天守となりました。巧妙な縄張りや多様な石垣、連立する大天守・小天守、櫓、門などの全てに、日本のお城の魅力が凝縮されています。数多くのTVドラマや映画のロケ地として使われているのは有名な話ですね。

 「姫路城」の現在の天守は、江戸初期の1609年に築かれるなど、400年超の歴史を持っています。奇跡的に天災や戦災を免れ、戦時中は天守に黒い網をかけて大空襲から城を守ったという逸話が残っています。太平洋戦争の被害も奇跡的にまぬがれました。2015年3月には、5年半に及ぶ「平成の大修理」を経てグランドオープンを迎えました。「姫路城」は白壁が極めて美しく華やかな構成美から、別名「白鷺(しらさぎ)城」とも呼ばれていましたが、この改修でより鮮やかに真っ白になったため「白すぎ城」と揶揄されたこともありましたね〔笑〕。リニューアル直後の2015年度は、来場者が前年度の3倍の286万人と「大阪城」(大阪市、233万人)や「首里城」(那覇市、187万)を上回り、全国の城郭でトップとなりました。2016年度は約211万人と落ち着いたものの、外国人は19%増の36万5000人と、過去最高でした。世界的にも類がない美しい白亜の大天守を求めて、多くの人が訪れています(入場料1,000円)。

 入城して最初にお目見えする門が「菱の門」です。黒漆塗りに金箔が施された華頭窓(かとうまど)を見ることができます。

 美しくて大きいだけでなく、城を守るたくさんの仕組みにも注目です。外壁に開いた○や△や□の穴は鉄砲や弓矢を差し込んで敵を迎え撃つためのもので「狭間」(さま)と呼ばれます。その数合わせて約1,000個。他にも天守の回りを堀で囲ったり、門を20以上建てて、簡単には攻められないようになっています。

 「姫路城」には数々の物語が残っており、聡明で美しい姫といわれた徳川家康の孫娘である千姫の物語や、宮本武蔵の妖怪退治、播州皿屋敷お菊井戸など、建築以外にも多くの物語の舞台として魅力あふれるお城です。姫路城は標高45.6mの姫山を利用して構築された平山城、鎌倉時代の末期に築かれた城を、天正8年(1580年)に羽柴(豊臣)秀吉が三層の天守閣をもつ城郭に改修、慶長6年(1610年)からは池田輝政が8年の歳月をかけて五層7階の大天守をもつ現在の城を築きました。その天守群は大天守と渡櫓(わたりやぐら)で結ばれた3つの小天守からなる日本で唯一の連立式天守になっています。

 世界遺産に登録されている世界各地の城の多くは石造りや煉瓦造なのに対し、姫路城は、濠や石垣をのぞき主要な建造物は木造。建築様式や意匠は世界で他に類をみない貴重なものといえます。姫路城は長い歴史の中で戦いや火災に巻き込まれず、明治以降は新政府によって各地の城郭が取り壊されるなか、城内に建設された陸軍師団司令部の中村重遠大佐らの努力によって保存されてきました。昭和以降は昭和4年(1929年)に国の史跡に、昭和6年(1931年)には国宝に指定され、終戦間際の空襲も奇跡的に免れ、昭和の大修理(昭和31年~39年)を経て、築城時のままの姿に復元されました。敷地は約23ヘクタール。東京ドーム約5個分です。城内に入っても、天守閣までの道のりはまだまだあります。たくさんの櫓や門、石垣が侵入して来る敵を迎え撃つのに設けられています。その一つ一つが、歴史的価値の高いものばかりです。平成22年から始まった大天守保存修理工事を終え、平成27年に一般公開が再開されました。中は地下1階、地上6階という造りになっています。

 大天守に登る階段が急なのは入って来た敵が上がりにくくするためです。最上階からの景色は最高でした。展望台として姫路の街を一望することができるので、オススメです。お城の守り神としての「しゃちほこ」は、本来、雄と雌の対になっているものですが、姫路城のしゃちほこは二つとも雌です(昭和の復元大修理の際に、雌のしゃちほこしか残っておらずそれを元に復元されたため)。♥♥♥


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