大東亜以下

 一昨年、就職情報提供サイト運営、職業紹介大手「マイナビ」が学生に送付したメールに対し「所属大学によって選別していたのではないか」などという指摘が一部報道でなされ、物議を醸したことがあります。一連の騒動は、マイナビの新卒大学生向けサービス「マイナビ新卒紹介」が12月6日に送信したメールのタイトルが「<第1>大東亜以下➈」と表記されていたことを、複数の大学生がTwitter上にメール画像を投稿したことで騒動の発端となりました。「大東亜以下」は私立大学群略称の「大東亜帝国」大東文化大学、東海大学、亜細亜大学、帝京大学、国士舘大学)の一部を指す点、「⑨」が同人サークル「上海アリス幻樂団」が製作しているゲーム・著作物『東方Project』を中心とする関連シリーズのひとつ『東方MMD』のファンの間で「バカ」を指すスラングとなっている点などが取りざたされ、「学歴フィルターが存在しているのではないか」との指摘が相次いで大騒動となりました。

 マイナビ広報部の担当者は、次のように文書で回答しています:

 「大東亜以下」という文言は、『マイナビ新卒紹介』の面談枠管理のために用いておりました。ただ、こちらの区分けにより、学生に対して何か有利・不利になることはございません。しかし、誤解を与えかねないカテゴリの区分けとなりますので、今後は活用しない所存でございます。一般的なナンバリングという認識でお間違いなく、スラングといったような意味はまったくございません。⑨という番号については、当日面談を対応できるキャリアアドバイザーの人数を表しており、当日面談できるキャリアアドバイザーの人数が変わった場合はこちらの数字が変動いたします。

 担当者がコピー&ペイストで消し忘れた確認ミスによるもの、という説明でした。どう弁明しようと、大学名で学生をカテゴリー分けしていたという裏舞台が明らかになったことが、重要な点だと感じました。就活の際に、一流企業は難関大学にしか募集をかけないとか、出身大学によってもらう書類が異なっていた、といった話は、卒業生からよく聞くところです。「うちは大学名不問です。そのため、選考書類には大学名を記載する欄がありません」という企業戦略も知られていますが、実際の採用実績を見ると、ちゃんと難関大学出身者が中心となっていることは、データが裏付けています。今日も外資系企業に勤める卒業生から聞いたところでは、外資系ではその傾向は顕著だとのことでした。やはり「学歴」はモノを言う、ということですね。


 大学をその名称の一部をとって並べて、グループ分けして呼ぶようになった先駆けは、1960年代後半の「早慶上智」です。1970年代から80年代にかけて、「MARCH」(明治大、青山学院大、立教大、中央大、法政大)「日東駒専」(日本大、東海大、駒澤大、専修大)「関関同立」(関西大、関西学院大、同志社大、立命館大)などのことばが予備校などの受験産業界に登場しました。「日東駒専」「MARCH」「大東亜帝国」「産近龍甲」といったワードを発案したのは、長年旺文社の受験雑誌『蛍雪時代』の編集長を務めた代田泰之さんです:

 全国の高校や大学をまわって、大学受験について講演をすることが多かった。よく出張で長旅に出たものです。そんなとき、旅館で酒を飲みながら、大学名で語呂合わせをよく考えました。講演で聴衆が眠くならないよう、インパクトがある名称を考えたかったのです。受験生に大学を身近に感じてもらうよう、そして、つらい受験勉強を和ませてあげようという思いからです。いくつかの大学を同じような難易度、似たような歴史と伝統、そして近隣地区を組み合わせて、グループ分けしました。

 一方、「関関同立」の名付け親は、1960~70年代、大阪の夕陽丘予備校の理事長を務めた白山桂三さんでした:

 関学、関大、同志社、立命館、この四つの私立大が、関西では入試レベルも高く、人気もある大学なので、これを総称して“関関同立”と言うことにしようや。『大学へアタック』で、はやらせや。

▲CD「英語は絶対に裏切らない!~英語指導資料集~」(ラーンズ制作)

 私が今から20年以上前に島根県立大田高等学校で進路部長を務めていたときに、一部屋を潰して全国の大学情報を整理したり、「進路指導シラバス」を編纂、進路情報を全校生に毎週「あむーる」として提供した他、若い担任の先生方の参考に、フロッピーディスク2枚組で「LHR活用資料集」を提供して、LHR、進路指導の参考にしてもらったことがあります。教室での進路指導にすぐ役立てていただける資料が、「一太郎」、「ワード」、「エクセル」ファイルで満載のデータ集でした(校長先生も「偏差値」を分かりやすく解説した資料を寄せていただきました)。その中の資料の1つが下の大学一覧です。数年前に各地の講演会で、参加いただいた先生方に、お土産に「英語は絶対に裏切らない!~英語指導資料集~」というデータCD集(写真上)をラーンズが作ってくれて、講演に参加されたみなさんにお渡ししたところ、先生方にずいぶん喜んでいただきました。そのCDの中にこの「LHR活用資料集」は収録されております。生徒達に最新の情報を提供することが、大いなる刺激になって受験結果にも大きな成果を生むことを実感した時期でした。♥♥♥

 

▲HR資料集の1ファイルとして提供した資料

 

 

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