ニデック

 「すぐやる、必ずやる、できるまでやる」をモットーとして発展してきたモーター大手、日本電産永守重信(ながもりしげのぶ)会長が、創立50周年を迎えた2023年4月1日、会社名を、ブランド名や海外子会社に使っている「Nidec(ニデック)」に変更しました。将来、一般消費者向けの商品を販売する場合には、ブランド名を浸透させた方がよいからだと言います。1973年の創業以来、日本を代表する世界的な企業になるという目標を掲げ、「日本電産株式会社」の社名を使用してきましたが、今後は原則としてグループ統一の「ニデック」を冠したものに変更し、グローバルグループ一体経営を更に進化させていきます。ちょうどかつて「松下電器」「パナソニック」に社名変更したのと同じ理由なのでしょうね。シンボルマークを創設、ロゴマークを変更しました(上記参照)。このシンボルマークは、“目”のイメージを残しつつ、それを包み込む流麗なNをイメージしたラインで、右上がりの成長曲線も表現しています。目と同様に地球をも優しく包み込む、グローバル企業を目指す想いが込められています。永守さんは、米国留学中に多くの会社を見て回り、それらが大都市になくとも、立派に事業を行っていることに感銘を受けました。創業時の社員はわずか7名でしたが、「蒲郡から世界と伍して戦う製品を創り出したい」という強い信念がありました。鮮やかな青色は、ニデックが進むべき世界市場(大海)を表現しています。「蒲郡から広い海へ懸命に漕ぎ出していく」創業時の意気込みの表れでもあります。

 そして、同社の知名度を上げるべく、人気女優の川口春菜(28歳)さんを起用した「ニデック(株)」のCMがガンガン放映されましたが、視聴者やファンからはこれがなんとも不評でした。CMでは川口さんがダウンタウンブギブギバンドの往年の名曲「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」のメロディーに合わせて「あんた、ニデックってなんなのさ?」という決め台詞、「ニデック、ニデック、名前覚えてねー」と歌う単純なものでしたが、替え歌で企業名を連呼するというのが安直すぎたか、これまで川口さんが演じたCMキャラクターとは異なる濃いめのメークへの拒絶反応からか、ツイッターでは《NidecのCM、川口春奈はいいけれど、それ以外残念すぎる。最近最もひどいと思ってたCM》《川口春奈が出てるNidecのCM、時代錯誤というか、ダサすぎて見ていて辛い》といった声が続々と寄せられました。そもそもこのCMがかつての大ヒット曲のパクリであることを若い人たちは知らないでしょう。他にも、《川口春奈さんはもっとCMの仕事選んだほうがいいと思うんだよなぁ》と、安易にCMに出演し過ぎではないかとする声すら聞かれました。日本電産永守重信会長のファンである私自身は、最初驚くとともに、他のCMとは差別化されていて、面白いなあと思ったんです。

 「BRAND OF THE YEAR 2023」は、2022年11月から2023年10月までの期間に放送された全CMを対象に、CM好感度の高かったブランドを発表するものです。また、優れたCM展開で業績の向上に貢献したブランドに “消費者を動かした CM展開”が贈られます。女優の川口春奈さんを起用した新社名や当社製品の活躍分野を告知するテレビCM「ニデックってなんなのさ?」を、1.名前覚えてね篇、2.回すもの作る篇、3.日常の裏で篇 の3篇にわたって展開してきました。この放送された CM が企業認知度の向上に貢献したことが評価され、“消費者を動かした CM 展開”を初めて受賞したのです。

 今後も「One Nidec」のもと、グループ全社の総力を結集し、2030年の売上高 10兆円の達成、そして 100年後も社会から必要とされる企業であり続けるため、 “回るもの、動くもの” で地球社会に貢献していきたいと述べています。

 前回 CMの特徴である、「Nidec」のロゴが描かれたつなぎ姿はそのままに、今回の新しいCMでは日常生活の中で活躍するニデックグループの製品が多数登場します。休日にテレビゲームを楽しむ川口さんが、家の中を大暴れする猫を追いかける事態に。川口さんのお部屋やキッチンにある家電製品を通じて、日常の裏で活躍しているニデックグループ製品の一部をご紹介しています。猫に翻弄される川口さんの表情や必死に追いかける動きにもご注目ください。

 後継者選びで難航(過去2回社外から社長を招くものの退社)して、「永守リスク」と呼ばれていたニデックの後継者問題が、最近決着しました。創業者・永守重信会長兼最高経営責任者(CEO)は、代表権のある取締役グローバルグループ代表に就き、一線を退きます。最長で4年間は代表権を維持し、M&A(合併&買収)などを手掛けるとのことです。♥♥♥

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