小樽運河 

 レトロな建物と水をたたえた運河が美しく涼しげな街並みの小樽。小樽港は北海道開拓の玄関口として発展してきました。当時は、大きな船を沖に泊め、はしけ(台船)を使って荷揚げしていましたが、取り扱う荷量が多くなり、運搬作業を効率的に行う必要が出てきました。はしけが接岸できる距離を長くするために、海面を埋め立てることによってできたのが「小樽運河」です。JR小樽駅からゆるやかな坂を下って徒歩で10分ほど歩くと、小樽運河エリアに出ます。私はこの一帯をえびす屋さんの人力車でさわやかな風に吹かれながら散策をしました。

 小樽運河は、大正12年に完成し、内陸を掘り込んだ運河ではなく、海岸の沖合いを埋め立てて造られたため、直線ではなく緩やかに湾曲しているのが特徴となっています。元々は1923(大正12)年に、ハシケとよばれる小型船が、港に停泊している本船から貨物を運び往来するために造られたものです。しかし、時代が変わり戦後になると、港の埠頭(ふとう)岸壁の整備により、本船から直接貨物の積み下ろしができるようになり、運河の使命は終わりを告げることとなりました。昭和中期には運河を埋め立てる計画が立てられましたが、市民による保存運動が起こり、歴史的建造物と運河が美しいたたずまいを見せる現在の小樽の街並みへとつながっています。昭和61年、運河は、十数年に及んだ埋め立てを巡る論争の末に一部を埋め立て、幅の半分が道路となり、散策路や街園が整備された現在の姿に生まれ変わりました。運河の全長は1,140mで、幅は道道臨港線に沿った部分は20m、北部(通称:北運河)は当初のまま40mとなっています。散策路には63基のガス灯が設置され、運河沿いの石造倉庫群は当時の姿のまま残されておりレストランなどに再利用されています。夜間には、ガス灯がともるとともに石造倉庫群がライトアップされ、昼間とはまた違った雰囲気を演出しています(写真下)。

 小樽運河散策路の北側に位置する北運河。散策路を歩いていると、運河の幅が広くなるので初めての方でもすぐにわかります。係留する船、立ち並ぶ倉庫や工場など、港町の風情ある景色をゆっくりと楽しむことができました。周辺には、国の重要文化財に指定されている旧日本郵船小樽支店と目の前に広がる運河公園、かつて倉庫として使われていた石造倉庫を再利用したイベントホール「小樽GOLDSTONE」、少し足を伸ばせば小樽市総合博物館本館があります。また、運河に架かる北浜橋や旭橋は写真撮影のワンポイントとしてお勧めです!♥♥♥ 

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