通販大手のフェリシモは昭和40年創業の大阪に本社を置く会社でした。神戸市の「ファッション都市宣言」に魅力を感じ神戸に移転してきました。元町の旧居留地にあった旧本社より海寄りの場所に自社ビルを建設を計画する際に、多くの人に開かれて、地域に喜んでもらえるミュージアムを建物内に作ることにしました。目の前に神戸港を臨むフェリシモ新社屋(「Stage Felissimo(ステージ・フェリシモ)」)2階に2021年10月にオープンした、世界中のさまざまなチョコレートのパッケージをコレクションする「フェリシモチョコレートミュージアム」です。「神戸から新しいチョコレート文化を発信する」をコンセプトに、世界中のチョコレートやカカオに関する情報、パッケージを展示しているミュージアムです。世界で最も多くのチョコレートパッケージをコレクションするミュージアムを目指しています。ミュージアムのネーミングから、チョコレートを展示していると思われがちですが、実際にはチョコレートのパッケージをコレクションしているんです。1996年以来、“幸福(しあわせ)のチョコレート”として世界のレアチョコレートを日本に紹介し続けてきたフェリシモが、世界のチョコレートやカカオに関する歴史や文化、情報を収集・編集し、常設展や企画展を通じて発信しています。ユニークな展覧会を通して、多彩なチョコレートやカカオの可能性を体験することができます。神戸には、150年の歴史を誇る神戸港を交流の窓口として、さまざまな西洋文化を受け入れてきた歴史があります。ユーハイム、モロゾフといった神戸発の老舗洋菓子ブランドはその象徴でしょう。チョコレートもその一つです。チョコレートには、食べる人も、作る人も、贈る人も、みんなを笑顔にする優しさと力があります。このミュージアムでは、チョコレートそのものの技術的な製造工程ではなく、チョコレートやカカオに関する歴史・文化・レジェンド、そして革新にまつわるさまざまな情報やファッションやアートやカルチャーとの繋がりなどを収集・編集・発信します。視覚や臭覚など五感で楽しめるような場所に工夫されています。
チョコレートは人をしあわせにする食べ物です。また、贈り物になりやすい、という特徴もある。そこには、人をしあわせにするために(チョコレートという)しあわせを包み込んだパッケージがあります。(代表取締役 矢崎和彦)
チョコレートのパッケージをメインの収蔵品として、また、常設展や企画展を通じて、世界のチョコレートやカカオに関する歴史や文化、情報を収集・編集、発信します。チョコレートやカカオとともにある幸せや、新たな価値を発見するユニークなミュージアムをチョコレートを愛する皆さんと共に創り上げていきたいと思っています。また、ミュージアムでは、ショコラティエの想いや創造性が余すところなく表現されたパッケージの意義を後世に伝えていくために、世界中のチョコレートパッケージを収集・展示・保管しています。「felissimo chocolate museum」 は、チョコレートとの新たな関係を育む場として、チョコレートを愛する人たちと一緒に創るミュージアムになることを目指し、2021年10月にオープンしました。一つひとつのスクエアに配置された“CHOCOLATE”の文字は、“宝石”になぞらえられたチョコレートのひと粒ひと粒をイメージしており、マーク全体がひとつの“宝石箱”のようになっています。また、この“宝石箱”は「felissimo chocolate museum」の見どころのひとつである「世界のチョコレートパッケージコレクション」を構成する個々の「パッケージ」の姿も表しています。
ここ神戸に誕生した「フェリシモ チョコレート ミュージアム」は、約500ブランド約18,000点以上のチョコレートパッケージを収集・展示しつつ鑑賞できる、チョコレートの博物館です。“世界で最も多くのチョコレートパッケージをコレクションするミュージアム”を目指しています。
建物の中に入ると、長い真っ白な空間が広がっています。長い真っ白な階段は上から光が射して輝いていました。
館内は8つの常設展のコーナーに分かれていて、イントロダクションとなる部屋「プレリュード(prelude)」、寄贈寄託されたチョコレートパッケージの中からテーマを設けて常設展を行う「クリエイティブウォーク(creative walk)」、チョコレートやカカオと様々なジャンルのアートとのコラボレーションを軸にした企画展を行う「アートスクエア(art square)」など様々なエリアで構成。グッズやチョコレートを販売するミュージアムショップ「ミュージアム ホリック(museum holic)」も併設しています。
最初のコーナーは「prelude(プレリュード)」と銘打たれた薄暗い部屋。保存のために照明は最小限にされています。ミルクチョコレートを思わせるブラウンを基調とした受付・ミュージアムショップのゾーンを抜けると、チョコレートの甘い香りが!
アーティスト木村浩一郎氏のオリジナルの展示台オブジェの上に、チョコレートの原材料であるカカオ豆の種皮(カカオハスク)がびっしりと敷き詰められています。チョコの甘い香りがあたり一面に漂い、訪れた人を、嗅覚でうっとりとチョコレートの世界へ誘います。土台となっているのは「MIYAVIE」というポリエチレンなどの樹脂を加工した新素材によるものです。照明が落とされているのは、臭覚に意識を向けてもらうための趣向なんだそうです。確かに、部屋いっぱいに広がるチョコレートの甘い香りに思わず笑みがこぼれてしまいます。この幸せの香りの正体は「カカオハスク」と呼ばれるカカオ豆の種皮の展示、それとイタリアの調香師がブレンドしたものを焚いているというアロマでした。臭覚でチョコレートを感じるインスタレーションです。
ミュージアムの天井高くまで並べられた、世界中のチョコレートパッケージのコレクションを展示するコーナー「symphonic forest(シンフォニック フォレスト)」は圧巻です!ヨーロッパの美術館でガラス張りの保管庫をそのまま展示室として公開していたことを思い出し、デザイナーと相談して、棚の寸法から全てオリジナルで設計し、収蔵と展示を一度に行える空間を作り上げました。

味覚だけにとどまらないチョコレートの多様なクリエイティビティーを感じることができます。ミュージアム開館にあたり、国内外のショコラティおよびチョコレート関係者、フェリシモの取引先企業、そして一般のコレクターの方々から寄贈・寄託された12,000点・500ブランド以上のチョコレートパッケージが床から天井まで壁一面695段のショーケースに並べられて収蔵・展示されています。そのあまりの数と種類に圧倒されます。そのコレクションが順次入れ替えられ、展示されています。収蔵庫がショーケースのようになっています(収蔵展示)。四方の壁が天井まで展示ケースになった空間は圧巻です。後世に残すべき貴重な資料でしょう。


「art square(アートスクエア)」と名付けられた企画展示エリア「AMAI」では、イタリアのアーティストValerio Berruti(ヴァリレオ・ベッルーティ)氏による、カカオ豆を輸送する際に使用するジュート(麻袋)をキャンバス代わりに描いた作品が。お隣のエリア「imagination picnic(イマジネーションピクニック)には、板チョコの巨大模型が。壁に展示された巨大チョコレートはまさに写真映えスポットです。このオブジェは取り外しが可能で、ひびのような箇所から取り外して、チョコのかけらを手に持って、SNS映えを狙える写真を撮ることができます。なじみのある大手菓子メーカーから海外の小さなチョコレート工房のものまで、チョコレートの多彩なデザイン表現を楽しむことができます。カラフルでかわいらしいパッケージをひとつすつ眺めていると時間が経っのを忘れてしまいます。











