王さん道~丁寧に

 通算868本塁打の世界記録を持つ王貞治さん(おうさだはる、84歳)が、巨人の「OB会総会」阿部慎之助監督や現コーチら首脳陣を前に、力強い言葉で「王さん道」を授けました巨人の現役時代は9年連続日本一の「V9」をもたらし、2014年まで巨人のOB会長を務めた世界の本塁打王です。今もソフトバンク球団会長として、球界の第一線に立ち続けるさんが、熱いメッセージを送りました。「私もジャイアンツに30年、ホークスに30年で、もう60年プロ野球界におります。今の私の野球に対する思いというのはただ一つですね。やはり丁寧さというのが最終的に自分を支えるバックボーンになるんじゃないかと思いますと、指導する上で大切なキーワードとして「丁寧さ」を挙げました。「球際の丁寧さ、バットを振るのでも、ただただ力いっぱい振ればいいんじゃなくて、丁寧にボールとバットを結びつける。そういったことがやはりいいんじゃないかと。つい最近になってそう思うようになりました。コーチの皆さんには丁寧に、というのを頭に一つ入れてほしい」「今年はリーグで4年ぶりに勝って優勝してすごく喜ぶべきだと思います。選手たちも自信がついたと思う。でもシリーズのCS敗退で日本シリーズ進出を逃したことはまた次の課題として受け止めてもらえるといい」と前向きに語りました。「野球は投手だなと改めて感じております。それから守備。原点って言いますかね。バット打撃っていうのは派手なんですけど、なかなか思う通りにはいきませんので。頭の中にそういうものを入れておくことが大事」と、細かい野球にさらなる磨きをかけることに期待をしました。今季の巨人はチーム防御率リーグ1位の2.49、失策数はリーグ最少の58と、「守り勝つ野球」でセ・リーグの頂点に立ちました(ほとんどの野球評論家は阪神の連覇を予想しましたが、あれだけエラーの多いチームがそう簡単に優勝できるわけがないというのが私の予想でした)。「来年はジャイアンツとホークスで決戦しましょう」と結びで号令を発しています。

 その第一歩が巨人の「新風」到来です。来季はキャプテン制を廃止し(今季は岡本和真主将)、「全員がキャプテンと思って自覚を持ってやって欲しい」阿部監督。常勝軍団へと進化する未来図を描きました。中日から抑えのマルチネス投手を、楽天から197勝の田中将大投手、ソフトバンクからFAで甲斐拓也捕手、パイレーツから3Aでトリプル3を記録したキャベッジ外野手を着々と補強しています。

 さんの言葉に接して、私は英語の勉強も同じだなと感じました。英文を「丁寧に」読むことを基本として、その読みを精緻なものにしていくこと、これが目標です。細かなことは分からなくてもだいたいの概要が分かればそれでいいのだ、といった雑な勉強では力がつきません。きちんと丁寧に英文を読むことを教えたいと思って、今まで頑張ってきました。私がよく例に引く、英文に頻繁に出てくるIn fact, …という成句を、何でもかんでも「実は」「実際」「実際は」と済ませる模擬試験や問題集の解説を私は認めたくありません。もう何十年も前から言っていることですが、上の様な訳語でも何となく意味は通ってしまうのが、厄介なところです。しかし、これでは前文と後に続く英文のつながりを丁寧に読み取ったことにはならないいのです。

 かつて松江北高で、岡山県から、尊敬する鷹家秀志(たかいえひでし)先生(当時、岡山高校校長)をお招きして、理系の早進度クラスの生徒たちに授業をやっていただいたことがあります(2016年11月)。使われた教材は、進化論で有名なチャールズ・ダーウィンの生き方に関する難解な英文。アイ・パッドを駆使しながら「力のつく授業とはかくあるべし!」という師範授業を見せていただきました。生徒に質問を繰り返しながら、常に顔を上げて聞かせる生徒たちに、合間合間に発せられるちょっとした英語を読む際のコツ、ポイント、激励の言葉、褒め言葉、先生からのメッセージ、辛抱強く生徒の自発的発言を引き出そうとする姿勢。いろいろな「丁寧さ」に気づくことの多い刺激的な授業でした。授業会場からの帰り際の生徒たちが、「新鮮な授業だった」「目から鱗」と私に感想を漏らしました。こういう授業を常に目指したいものです。♥♥♥

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