小林誠司の復活!嬉しい

 巨人の小林誠司捕手(こばやしせいじ、36歳)は6月29日のDeNA戦(東京D)で8番に入り、今季2度目のスタメンマスクを務めました。ベテランらしい見事な好リードで赤星、田中瑛、大勢、マルティネスの4投手を完封リレーに導きました。

 赤星投手が初回、1番・佐野にいきなり四球を与えて塁に出すと、すかさず赤星に声をかけて修正を促し、それに応えた赤星は7回途中3安打無失点と好投してキャリアハイを更新する今季6勝目(5敗)をあげました。1―0で迎えた4回には外角攻めで宮崎を空振り三振に仕留めるなど、相手打者の裏をかく好リードで、若い赤星をぐいぐい引っ張りました。「誠二さんのリードに、自信を持ってテンポを意識して投げました」「全体的にゾーン内に集められたし、勝負するってことを忘れずにいけたのでよかった」と胸を張りました。

 試合を生中継していたBS日テレで解説を務めていた元メジャーリーガーの五十嵐亮太(46歳)さんは「外をこれだけ見せてそろそろ内くるんじゃないかなっていうところで外いき続けてるとかね。そろそろ内くるんじゃないかな、また外みたいな」と話したところで、宮崎が空振り三振。「あぁ~…。味がある!味がある。味があります」と口にして、小林のリードの妙にしみじみと感じ入っていました。「やっぱりバッター心理を知っている。もちろんね、特徴をつかんでるからっていうのもあるし。これだけ外見せてたらそろそろ内くる…コントロールいいピッチャーって両サイド投げ分けがしっかりできるじゃないですか。だからこそ内がそろそろくるって思うんだけど、外いって外いってずーっと外。宮崎に関しては全球外ですからね」とうなっていました。実にベテランらしい味のあるリードでした。

 試合が早く終わったせいか、試合後にはその小林捕手が監督会見エリアに呼ばれ、異例の「勝利捕手インタビュー」が放送で流されました。見事なリードだったとインタビュアーから話を振られると、「いやもう赤星が本当に頑張ってくれました」と7回途中3安打無失点と好投してキャリアハイを更新する今季6勝目(5敗)をマークした赤星優志投手(25歳)を称えて笑みを浮かべました。そして、タイプの違う4投手をどうリードしようと考えていたのか問われると「(赤星)優志には、とにかく(DeNAは)いいバッターそろってますけど、攻める気持ちだけは持って攻めていこうというふうには言ってました」と振り返りました。小林捕手のリードに応えて4投手も好投し、随所で珍しく小林のガッツポーズも見られました。「いやもうほんと(マウンドに)上がってくるピッチャー、気持ちもこもってましたし。1―0でほんとにマウンドでとても緊張すると思うんですけど、本当に最高のパフォーマンスを出してくれたなと思いますし、自信を持って腕を振ってくれたと思いますので。僕も自然と気持ちが出ました」

 2回に飛び出した中山礼都(なかやまらいと)のライトへの〔笑〕プロ初アーチによる虎の子の1点を守り抜いての完封勝利です。しびれる展開が最後の最後まで続きましたが、「1―0っていうのはチーム力っていうか…はい。ピッチャー陣の本当に凄さだと思うので。そこは本当に自信を持ってやっていきたいと思います」と、ここでも自慢の強力投手陣を立てた36歳です。

 最後に、小林の考える“捕手の魅力”を聞かれると「いや、もう本当にピッチャーのおかげだと思ってますし。こうやって1―0で勝てたっていうことは、またバッテリーとして強くなれたと思いますし。やっぱり勝った瞬間っていうのはみんなとてもうれしいと思いますんで、次も頑張りたいなと思います」とここでも、どこまでも謙虚な小林捕手でした。

 巨人が6月18日の日本ハム戦(東京ドーム)に2―1で競り勝ち、連敗を「4」で止めたことがありました。同点の7回に飛び出した丸選手の中越え適時二塁打が決勝点となりましたが、好機を演出したのは「ピンチバンター」として役割を果たした小林誠司捕手でした。無死一塁の場面で7回1失点と好投していた西舘の打席で「代打・小林」がアナウンスされると、球場内のボルテージは最高潮に達しました。ものすごい人気です。今年の小林は出場機会に恵まれず、これが本拠地での今季初出場でした。ただ、ベンチの阿部監督から出されたサインは一貫して「犠打」で、ファウルとなってもバレバレの送りバントのジェスチャーを送られました。そして、3球目をうまく一塁側に転がして成功させると、ベンチに戻った小林ウィーラー巡回コーチと抱擁して喜びを爆発していましたね。「助演男優賞」のようないぶし銀の働きで連敗ストップに貢献しました。

 阿部監督「代打で犠打だけど(球場も)盛り上がってくれてるんでありがたいですよね。やっぱりチームの士気が上がりますよ」と感謝。小林選手はこの日が今季通算2打席目で、チーム関係者も「代打の切り札とかではないのに、小林が出てくるだけで球場の空気が一変する。今のチーム内で彼ほどのムードチェンジャーはいないし、流れを引き寄せる力を持っている」と絶讃しています。

 13日のオリックス戦(京セラ)で5回の守備から途中出場した際も、敵地ながら割れんばかりの大歓声を受けました。4回までで6失点と大乱調だった先発・赤星投手を立ち直らせ、7回まで無失点投球を引き出しました。「まだまだ若い選手に負けたくない」と奮闘するスーパーサブの力がキラリと光っていました。この光景が初のスタメンマスクを赤星投手と組むことになります。

 小林捕手は6月20日の西武戦(東京ドーム)に「8番・捕手」で先発出場し、6回に勝ち越しの適時打を放ち、ベテランの意地を見せました。この日が今季初スタメンマスクとなった小林は、先発・赤星を6回1失点と好リード。首脳陣の期待に応える働きを見せましたが、バットでも魅せました。1―1で迎えた6回二死二塁で打席を迎えると、相手先発・髙橋光の投じた初球131キロのスライダーをヒッティング。打球は左中間の前方に落ちるポテンヒットとなり、これが今季初安打&値千金の勝ち越し打となりました。塁上で笑顔を見せながら両手で力強くガッツポーズ。スタンドのジャイアンツファンからはこの日一番の割れんばかりの大歓声が飛びました。守っては、七回無死一、二塁の大ピンチの場面では、二塁走者をけん制で刺すビッグプレーも出ました。阿部監督は試合後、「(小林の活躍で)盛り上がったでしょ? たまにしか出られないのに、決めてくれるのは素晴らしい」と賛辞を惜しみませんでした。さる巨人OBがこう言っています。

 一時は正捕手まで務めた小林は、年々出場機会を失い、正捕手の座を追われて数年が経過しているが、FAで甲斐が加入した今年は、岸田、大城卓の後の第4捕手扱い。キャンプから二軍での調整を強いられ、一軍の実松バッテリーコーチは『甲斐が入ったのは球団の方針。捕手の層は厚くなったけど、誠司にも必ずチャンスがあるから腐らないでほしい。まだ衰えていないし、経験も豊富。必ず必要な時が来るから』と呼びかけていた。開幕一軍からも外れ、ようやく昇格したのが5月24日。それでも小林は腐ることなく、休日返上で練習をするなど、二軍では若手の手本になっていた。最高で1億円あった年俸も一時3,000万円まで下がった(今季は4,000万円)が、態度は全く変わらない。今の巨人の中で一番歓声が大きいのは、ファンもそういう姿勢を認めているからです。球団としても、あの人気面は捨てがたいですから。

 「世界の小林」「小林タイムリー」「小林誠司!!!!!世界のKOBAYASHI!!!!」「世界の小林が久々に凱旋」「世界の小林緊急来日!!」など、ネット上のファンも大歓喜となりました。赤星投手もヒーローインタビューで、「小林さんと組みたかった」と心情を告白していましたね。7月6日(日)にも、赤星投手小林捕手と組み、7回3分の2を1点に抑える好投を見せました。決して足は速くない小林捕手ですが、オコエのセンター前ヒットで二塁からヘッドスライディングで本塁でセーフになる活躍も見せました。

 昨年は菅野投手専任の女房役として、チームに貢献した小林捕手ですが、今年はその菅野もメジャー移籍して出番がなくなっていました。ここ最近の活躍で、今年は赤星投手とのバッテリーコンビが見られそうですね。♥♥♥

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