「ヨストの法則」

 「ヨストの法則」とは、「顧客を獲得するために同じ人に対して何回もアタックする場合、一番好印象を与えるパターンは毎日のように自分たちのことの情報をお知らせする」という法則です。ちょっと分かりにくいですね。例を挙げてみましょう。

◎1日に20回、お客様のところへ訪問する

◎2日間で10回、お客様のところへ訪問する

◎10日間で2回、お客様のところへ訪問する

◎20日間で毎日1回、お客様のところへ訪問する

 この中で一番好印象を与えることができるのは、「20日間で毎日1回、お客様のところへ訪問する」ですよっていう法則です。大事なのは、人の心理として毎日見ている顔だと親しみを持ってくれるので買ってくれる確率が上昇するということです。1日に何回も営業に来られると「うぜー」ってなるので嫌われるということです。なるほど、それじゃぁ弁当屋さんとかはこの法則をどうやって使うのかというところを考えてみましょう。

 「売るから売れなくなる」のです。毎日コツコツ営業に行ったとするじゃないですか。でも、営業でとれない人いるじゃないですか。そういう人はたぶん「売っている」からだと思います。これは絶対に顧客の立場からすると「売られる」「買いたくない」という心理になるんです。だってうざいじゃないですか、セールスって。私はいまだにスマホを持たずにガラケーを使っているんですが、最近毎日何度も何度も携帯会社から3月いっぱいで使えなくなるから早く換えろ、とメールや電話がかかってきます。あまりにもしつこいんです。言われれば言われるほど意地になって無視しています。現実も同じで、弁当屋が弁当を買って欲しくて弁当をしつこく売ると売れません。だから、売るんじゃなくて「会いに行く」程度でいいんですよね。実際、会いに行って「こんにちは~」って。で、昨日の巨人戦とか良かったですね~とか共通の話題を話せばいいんですよ。で、「君何しに来たの?」って聞かれたら「昼食をデリバリーやってるんですよ~」って言えば、「じゃぁ今度買うわ~」って自然な流れができるわけです。まず知ってもらって、「こういう店あるんだ」って知ってもらって、会話して、もっと知ってもらって。大事なことは、共通の話題を見つけることなので、飛び込み営業した瞬間に相手のことを観察したり質問したりで話題見つけるのがコツかもしれません。で、売らないで会話するだけ。で、○○弁当の○○さんっていう事を知ってもらえばOKなのです。いつかは買ってくれるし、弁当なんて単価が高いものではないので売りやすいと思いますよ。

 私は出版社・教育産業の営業の人によく話すんですが、まずは顔見知りになって、先生の喜ぶ情報を届けて人間関係を作りなさい、と。かつて数研出版の伝説の営業・荒田さんはラーメン好きの私のためにわざわざ広島市の老舗有名店「つばめ」「すずめ」の地図を描いて持ってきてくださいました。毎月顔をのぞかせて、他校の先生方からのメッセージを届けて下さる担当者もおられました。こういった人間関係ができると、来校されるのを心待ちにするようになるんです。また松江北高時代に、毎日「○○印刷でございます。よろしくお願いします」とだけ言って帰って行かれる印刷屋さんの営業の方がおられました。毎日これだけです。すると試しに一回ぐらい注文してみようか、という気になってきます。使ってみたら安くて、品質がいい。これで常連になるのです。

 会う時間より、会う回数を多くする。得意先まわりの営業は、とにかくこまめに顔を出してなじむのがコツと言われています。ちょっと近くに来たついでに、と繰り返し顔を出すことが、相手客の心をつかむのだ。というのも、こうした親しみや慣れというのは、心理的には「学習」と同じと考えられますが、学習は一般に集中学習よりも分散学習のほうが効果を上げるからです。これは「ヨストの法則」と呼ばれるもので、たとえば12時間の勉強をする場合、一日2時間を6日間続けるほうが、徹夜で12時間がんばるよりもあとまで残る学習になるわけです「ヨストの法則(Yost’s Law)」は、心理学における記憶と学習に関する法則で、1897年にアドルフ・ヨスト(Adolph Yost)によって提唱されました。自動車教習所で、一日に受けられる教習時間か定まっていて、それ以上受けさせてくれないのも、一つにはこの分散学習の効果を狙っているとも考えられます。

 人間関係で、相手に親しみを持ってもらうことは、自分の印象をよくする基本です。その場合にも、分散して印象づけることによって、トータルでは相手に強い印象
を与えると言えます。「あの人とはどんな関係ですか」と問われて、「一度会ったことがあります」と「たまに会います」では違うし、「よく会います」ではさらに大きく違う。そんな表現の中にも、会う回数と親しみの度合いが比例していることが分かりになるでしょう。

 試験のための勉強をする時、あるいは何かの知識を身に付けようとする時、ずっと続けて勉強するよりも、こまめに休憩を挟んだほうが記憶が定着しやすくなります。心理学ではこれを、「ヨストの法則」といいます。つまり、同じ勉強を3時間行うのであれば、3時間ぶっ通しで行うよりも。1時間×3回に分けるほうが、記憶の定着率がいいのです。

「よし、今から3時間勉強するぞ」
「今日は絶対に10時間勉強するぞ」

このように意気込んでから勉強を始める人も少なくないと思います。しかし、休憩はただサボっているのではなく、記憶の定着には不可欠です。このことを理解し、ぜひ上手に休憩を入れるといいと思います。

 新しい情報を連続して覚えていこうとするときには、「20分集中、10分休憩」という学習法が、もっとも効率がいいそうです。実は、これも心理学者のヨストが唱えている説です。「30分のうち10分も休憩するの?」「時間がもったいない!」このように思う人もいると思いますので、なぜ同じ内容をぶっ続けで勉強すると勉強効率が下がるのかをみてみましょう。

 いきなりですが、次の単語を10秒間で覚え、10秒間が経ったらメモ用紙に書き出してみて下さい。捕鯨、読書、自動車、習慣、社会、冷水、時計、階段、校内、冷蔵庫、渋谷駅。いかがでしたでしょうか。『捕鯨』や『読書』、あるいは『冷蔵庫』、『渋谷駅』はきちんと覚えていても、『社会』や『冷水』『時計』は記憶が曖昧だったではないでしょうか。このように並んだ単語を一気に覚えようとすると、たいていの人は、『捕鯨』と『渋谷駅』をよく覚えますが、『冷水』『時計』などの真ん中に出てきた単語は忘れてしまいます。なぜなら、最初と最後の情報が記憶に残りやすいからです。このことは感覚的にも理解できることと思います。

  • 初恋の人は忘れられない

  • ドラマの1話目や最終回は覚えているけど、間の回はほとんど覚えていない

  • 最初に自己紹介した人は覚えているけど、3,4番目に自己紹介した人のことは覚えていない

これらの例も、最初と最後の情報が記憶に残りやすいことと関係があります。これは、時間でも同じなのです。3時間も続けて勉強すると、最初の30分や最後の30分の勉強は鮮明に覚えているかもしれませんが、間の1時間の勉強はすっぽり抜け落ちてしまうかもしれません。「20分勉強→10分休憩」を続けると、休憩の間に記憶が定着されやすくなり、記憶の抜け落ちが少なくなるのです。♥♥♥

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