近畿大学の英語名

◆近畿大学の躍進◆

◎入学志願者数日本一の快挙(10万5890人)
◎世界初のクロマグロの完全養殖
◎行列・完売が続く専門料理店「近畿大学水産研究所」(大阪梅田・東京銀座)
◎関西一きれいな校舎―きれいな女子トイレ(化粧室)
◎つんくプロデュースのど派手な入学式
◎ネット出願「エコ出願」100%達成
◎オープンキャンパスでのおもてなし
◎民間企業からの受託研究実施件数全国3位
◎活発な高校訪問の営業活動
◎「英語村」

 「近大マグロ」で一躍有名になり、早・慶を目指すと宣言して、志願者の数が11年連続で日本一だった近畿大学(157,563人)は、昨年その座を千葉工業大学(162,005人)に譲ったことが大きな話題にもなりました。今回高級魚のノドグロの完全養殖に成功しました。世界初の成功例だといいます。漁獲量が少なく希少性が高い、「白身のトロ」と呼ばれる人気魚です。令和12年をめどに商品化を目指します。今日はそんな近畿大学の英語名称の話題です。

  From 2016 it is going to adopt the name of Kindai University. Kinki is one of the biggest universities in western Japan with more than 32,000 students, but only 329 of them are from overseas. Kinki University in Japan is going to change its joke-inducing name as it seeks to raise its international profile and appeal to English-speaking overseas students. The university is to change its name to avoid any misunderstanding. The Kinki name is drawn from its surrounding local region – but the university has had to counter other interpretations. The new name of Kindai University is a combination of “Kinki” and “Daigaku” for university. The shift in name is part of its plans for a more international identity. “The word ‘kinky’ also means perverted. We have no other choice than changing the English name because we are serious about pursuing a more international school culture,” the university’s dean, Hitoshi Shiozaki, told the AFP news agency. ” We aim to get more foreign students coming here, so we’ve decided to change our English name to ensure there is no misunderstanding,” the university told English language newspaper the Japan Times. It is not clear whether the change in name will affect the university’s English language newspaper, the Kinki Times.

 近畿大学は、2016年から英語名称を「Kinki University」から「Kindai University」に変更しました。これは、国際的な知名度の向上と英語圏からの留学生の増加を目的とした戦略の一環でした。近畿大学は西日本最大の大学の一つであり、32,000人を超える学生が在籍していますが、当時、そのうち海外からの学生はわずか329人でした。

 英語圏において「Kinki」という単語が「変態的な」という意味を持つ「kinky」と発音・綴りが似ていることから、誤解を招く可能性があるという懸念がありました(=informal  having or showing unusual ways of getting sexual excitement )。このため、大学側は国際的なイメージの向上と、より多くの海外学生の誘致を図るために、英語名称の変更を決断したのです。新しい学部開設(=国際学部)に合わせて、大学の英文名称が「KINKI UNIVERSITY」(1949年大学設立時から使用)から「KINDAI UNIVERSITY」に変更されました。近畿は、古代律令制における広域行政区画「畿内」に由来する語で、「都(=畿)とその近隣地域」という語義を持つ由緒ある語句です。これを廃止して、新名称では「近大大学」になってしまうんですが、これにはちょっとしたお家の事情がありました。実は「近畿」を英語で発音した場合、「キンキー」kinky(風変わりな)と聞こえる場合があるのです。この単語は「性的に異常な」とか「変態の」といった意味です。「変態大学」と思われかねませんね。海外からの留学生は嫌がり、留学を敬遠する者もいたようです。大学の国際化を進めるにあたって、誤解されないようにするための変更でした。当時、学長曰く「海外の学会で自己紹介をすると、失笑され、良い気持ちはしなかった。近畿は由緒ある言葉だが、国際化を本気で進めるためには、英語表記の変更は仕方がない」と語っておられました。英文名称の変更は、留学生の募集拡大の障壁にならないように、国際化に向けた近大の決意表明だったとも言えます。学長の塩崎仁志氏はAFP通信に対し、「’kinky’という言葉は、わいせつという意味も持ちます。より国際的な学校文化を追求することに真剣に取り組んでいるため、英語名を変更する以外に選択肢はありませんでした。」と語っています。また、前揭の「ジャパンタイムズ」紙への声明では、「より多くの外国人学生を迎え入れることを目指しており、誤解がないように英語名を変更することにしました」と説明していました。

 英語名の変更は、大学が国際化戦略を積極的に推進していることを示す象徴的な出来事でした。単なる名称変更ではなく、グローバル化への強い意志と、海外学生への魅力を高めるための戦略的な取り組みと言えるでしょう。この事例は、企業や組織の国際展開において、ブランドイメージの重要性を改めて認識させるものです。

 近畿大学は、この英語名変更によって、以下のようなメリットを期待していました。

  • 海外学生の増加:「kinky」という誤解を招く可能性のある単語を排除することで、英語圏からの留学生の応募増加を目指しました。

  • 国際的な知名度向上:新しい英語名「Kindai University」は、より覚えやすく、国際的な響きを持つため、大学のグローバルな認知度向上に貢献すると期待されました。

  • ブランドイメージの改善:誤解を招く可能性のある名称を解消することで、大学のブランドイメージを向上させ、よりポジティブな印象を与えることを目指しました。

  • 国際的な競争力強化:グローバル化が進む高等教育市場において、国際的な知名度とブランドイメージは、大学の競争力を左右する重要な要素です。英語名の変更は、この競争力強化の一環として位置付けられていました。

 これらのメリットを踏まえて、近畿大学は、英語名称変更という大胆な戦略を実行に移しました。この決断は、国際化戦略における積極的な姿勢と、ブランドイメージ管理の重要性を示す好例と言えるでしょう。多くの企業や組織がグローバル展開を進める中で、ブランドイメージの適切な管理は、ビジネス上の成功を左右する重要な要素となっています。

 私たちが近畿大学の事例から学ぶべき点は、以下の通りです。

  • 潜在的なリスクへの対応:ブランドイメージに悪影響を及ぼす可能性のある要素を事前に特定し、適切な対策を講じることの重要性。

  • 戦略的な意思決定:国際化戦略を推進する上で、大胆な意思決定と迅速な行動が不可欠であること。

  • 継続的なブランド管理:ブランドイメージは、一度構築すればそれで終わりではなく、継続的な管理と改善が必要であること。

 企業や組織は、近畿大学の事例を参考に、自社の国際化戦略において、ブランドイメージの重要性を再認識し、適切な対策を講じる必要があります。♥♥♥

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