暴露本

 その昔、マスクマジシャンなる覆面をした人物(ヴァレンチノ)が、マジック界の裏側・ネタを全部ばらすという番組『破られた マジシャンの掟!(Breaking the Magician’s Code)』(フォックス)がアメリカで大ヒットしたことがありました。世間では大評判になり、シリーズ化され日本でも放映されましたね。来日したときも、ネタをバラすことによってマジックの進化を願う(バラされたマジックはもう演じることができなくなるので淘汰され進化せざるを得ないという理屈)、という本人なりの理念が流されてはいましたが、そこは興味本位の視聴者も多く、業界の人たちからは総スカン(アメリカのショービジネス界からは追放)、命を狙われたこともあったようです。

 日本でも鉄人社「テレビでやってた人気マジックのタネぜんぶバラします」というタイトルで、次々と暴露していますね。Mr.マリック、セロ、Dr.Leon、前田知洋、など次々と標的にされました。このシリーズはずいぶん売れているようで、8月、9月と矢継ぎ早に2冊の暴露本が出版されました。テレビでやってた人気マジックのタネぜんぶバラします プレミアム』『テレビでやってた人気マジックのタネぜんぶバラします メンタリズムスペシャル』(鉄人社、各500円)の2冊です。今回ターゲットにされているのは、最近テレビにひっぱりだこのイケメンメンタリストDaiGoの「メンタリズム」のネタです。フォークがグニャグニャに曲がる訳や、客が選んだペンの色を当てる仕掛けが全部バラされちゃっています。チョット知識のある人間が見れば、あれは全部マジックだということがわかるんですが、彼は言葉巧みに不思議の世界を作り上げていますよね。

 その昔、Mr.マリックの超魔術が「インチキだ!」とバッシングを受けて(ゆうむはじめの3冊)、彼が顔面麻痺で入院していたのは有名な話です。マリックさん自身も最近では、トリックのネタばらし番組に登場することも多く、それを逆手に取ってブレイクしておられます。ただしバラすのは非常に初歩的なマジックのみで、彼独自の超魔術やハンドパワーは依然健在です。日本テレビ系では、先日「見破れ!トリックハンター3~世界の超能力・マジック・犯罪…禁断のネタばらしSP」という3時間ものネタばらし番組を放映し、視聴率を稼いだようですよ。マジックというのは、どうやってやったのか不思議の世界を、ああでもないこうでもないと想像して楽しむことに興味があるのであって、決してネタばらしで業界の発展はないと思うのですが。そんな中、今度は10月9日(火)フジテレビ系列で「カスペ!・マジックのタネここまで見せるか!2」(午後7時~9時)という番組が放映されます。でもやっぱり見てしまいますね。♠♣♥♦

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