今年の赤星は運がいい!

運がいいとか悪いとか 
人は時々口にするけど 
そういうことって 
たしかにあると 
あなたを見ててそう思う」    (さだまさし「無縁坂」)

 泥沼の連敗が続く巨人ですが、今年の巨人・赤星優志投手(あかほしゆうし、26歳)は実に運がいい投手です。昨年は開幕ローテーション入りして、6月までに自己最多の6勝を挙げるも、後半戦は全く勝てませんでした。右肩痛で離脱するまでは、エース・山崎伊織に次ぐ121イニングを投げ、クオリティースタート(6回以上自責3以下)12回と貢献しています。いいピッチングをしていながら、ここぞという時にホームランを打たれて逆転されてしまうという勝負弱さをいっぱい見たような気がします。いつも慎重になりすぎ、きわどいコースを狙ってカウントを悪くしては痛打されるイメージがありました。150キロ台の真っ直ぐを投げ、コントロールもいいのですが、失投もあります。特にカウントを悪くすると甘くなる傾向が強い印象です。今年はチーム事情もあり中継ぎで開幕を迎えましたが、「できることに集中してゼロで抑える。それが一番、チームにとってもいい」と淡々と仕事をしていました。そんな右腕だから野球の神様も味方してくれるのでしょう。

 中日戦、星がふってきました。リリーフで貢献を続ける赤星投手に、今季3登板目で初勝利が舞い込んできました。最後は代打・ビシエドを内角147キロで空振り三振。力で押し切りました。「勝てたのもありますし、タイミングも、はい。よかったなと思います」。2回無失点で2奪三振。父親の命日に「勝利投手・赤星」のアナウンスを響かせました。クールな男がこの日ばかりは燃えていました。3番手でブルペンを出たのは、同点に追いついた直後の5回から。最速149キロの直球、フォーク、カーブのコンビネーションでテンポ良く6つのアウトを重ねました。「その日その日で自信のある、一番確率の高い球を選択して投げている。ゼロで抑えられてよかった」。魂の39球で開幕から3試合連続無失点としました。2022年4月4日。プロ入団1年目に父・篤志さん(享年58)が天国へ旅立ちました。がんの闘病中も車いすで東京ドームに駆けつけてくれていた父。実家で仏壇の前に座ると、思うことがあります。「まだまだ自分を応援してくれている」。あれから4年。試合後にスマホを見ると家族からメッセージが入っていました。「勝てたことを、家族もすごく喜んでくれていました。僕も、父が喜んでくれていたらうれしいです」

 赤星は実に使い勝手がいい投手です。球も速いし、いろいろなボールをコントロール良く投げ分ける制球力も持っています。悪い言葉で言えば器用貧乏。本当はローテーションに入ってもいい経験と実績もあるのですが、現状は先発が早く降板した時のリリーフ要員。ちょうどWBCの時の第2先発的な役割です。でも今はこうやって我慢して頑張っていれば、また必ず先発ローテーションのチャンスが巡ってくるはずです。それだけの力は持っている投手です。

 4月8日は、1点ビハインドの8回に2番手で登板。2死一、二塁のピンチで踏ん張って追加点を阻止すると、9回に泉口が豪快に逆転2ランを放ち、思わぬ勝利投手が転がり込みました。野球の神様はこんなご褒美をくださるのですね。これで開幕から4試合連続無失点で、リーグトップタイの2勝目。試合後は「うれしいです」とチームの勝利を喜びました。巨人は開幕から6勝5敗ですが、そのうちの2勝は赤星の好リリーフで勝利につながっています。

 赤星優志投手が、運がいいと評される理由は、彼の投球内容や試合でのパーフォーマンスにあります。彼は、試合中に自分の投球内容を微調整し、確率の高い球を選択して投げていることが評価されています。また、試合の流れに応じて自信を持って投球を行っていることが、彼の成功に寄与しています。彼の投球内容や試合でのパーフォーマンスに加え、家族からの応援や、試合後のメッセージなど、外部からのサポートや影響力も大きいと考えられます。

 このように運に恵まれて勝ち星を挙げている赤星投手ですが、チームのひどいエラーが気になります。エラー数には注意が必要です。ヤクルト17 巨人15 中日22 DeNA17 広島9 阪神16。広島初戦の増田陸のファーストフライ、ピッチャーフライの二度の落球はいくら「フライが苦手」(本人談)とはいえ、プロのプレーではありません。キャベッジの落球や打球後逸のエラーは昨年からすでに織り込み済みです。5月8日の中日戦も悪送球から大量点を献上しています。9日もおよそプロとは思えないお粗末な本塁の挟殺プレーから失点しました。すぐ目の前にいる走者にタッチすればいいのに追いかけ回してキャッチボールをして、走塁妨害。一体何を考えているのか?「基本のキ」を疎かにしていると、運の女神も逃げていってしまいます。昨年のエラー数No.1で、守乱から失点するのが巨人の常道でした。

 その後リリーフで打ち込まれて1敗を喫しましたが(2勝1敗、防御率2.52)、5月5日「こどもの日」東京ドームで、ヤクルト戦に今季初先発した赤星投手は、5回3安打無失点で昨年6月29日のDeNA戦以来、310日ぶりの白星3勝目を挙げました。今季9試合は全て救援登板だったために63球で降板しましたが、好調ツバメ打線の勢いを止め、想定を上回る快投を見せ「中継ぎの気持ちで1イニングずつ投げた」と胸を張りました。これでヤクルト戦は昨季から自身4連勝です。果敢に内角をシュートで攻めたのが良かったように思いました。多少甘く入っても打ち損じてくれました。内角のシュートが効いていたのでしょう。5回無失点で降板した時には「なぜ?続投させないのか?」と思いましたが、まだまだ阿部監督の信頼がないのでしょう。「球威が落ちたように感じたので替えた」「次も行ってもらう」と。試合後のお立ち台では「こどもの日」企画として小学生がインタビューしました。「コントロールを良くするにはどうしたらいいですか?」と問われ「家の手伝いをしたらいいと思います」と回答し、東京ドームの大爆笑をかいました。「一番オモロイのは優志」と同僚たちが証言します。

 以下、赤星のヒーローインタビューです。チーム一のギャグのセンスの持ち主だそうです。実はこれは冗談ではなく、こういう気持ちで生活することが、運を呼び込むことにつながるのです。

―投球を振り返って。

「1イニングでも多く0で抑えることを目標にしていたので、なんとか抑えることができて良かったです」

―先発では今季初登板、どんな気持ちで投球したか。

「とにかく自分のピッチングに集中して投げました」

(ここから小学6年生の少年がインタビュー)

―投球のコントロールをよくするにはどうしたらいいですか。

「家の手伝いとかをして、したらいいと思います」(大爆笑)

―大きな割り算を得意にするためにはどうしたらいいですか。

「先生の話をしっかり聞いて家の手伝いもしたらいいと思います」(さらに大爆笑)

―ファンの子供たちへ。

「これからもジャイアンツの応援と、お父さんお母さんのお手伝いをよろしくお願いします」

 その後、大城卓三捕手が、ヒーローインタビューで子どもから質問を受け、さらに球場を沸かせました。両軍無得点の4回にチーム初安打となる先制3ランを放った背番号「24」。お立ち台に上がると「詰まり気味だったんですけど、自分も入ると思って走ってました」と試合を決めた一発を回想しました。「こどもの日」ということで、インタビューの途中からは小学6年生の少年が大城へ質問。「チャンスの時はどういう気持ちで打席に入っていますか?」と聞かれると「積極的にというのを心がけて。やっぱり積極的に行ったときは結果が出てるかな」とアドバイスを送った。ここで少年は続けて足が速くなるためにはどうしたらいいですか?と質問。まさかの展開に球場には大笑いが巻き起こり、大城本人も苦笑い。決して足が速くない“打てる捕手”は、数秒ほど考えた末に、赤星の発言を踏まえ「そうですね…お母さんお父さんの手伝いをすれば速くなると思います」と答えて、スタンドはほっこりした雰囲気に包まれました。♥♥♥

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