運がいい

 尊敬する松下幸之助は、入社試験の面接で、能力よりも「あなたはがいいですか?」と聞いて、運がよいと答えた学生を採用していたといいます。ジャーナリストの田原総一朗さんとの対談の中でこう言っておられます。

田:「どんな人を採用されるのですか」
松:「二十一世紀のリーダーを採用します」
田:「松下幸之助さんのお眼鏡にかなう、指導者の卵といえばどんな人ですか」
松:「会うてみな分からんが、しいて言うと、運の強い人ですなあ」
田原さんはびっくりして
田:「あなたは面接をして、その人の運が強いかどうかが分かるのですか」
松:「まあ、顔と略歴を見たらだいたい分かりまんな」

「運の強い人を採用する」 実は、彼のこんな実体験から来ているんです。

 セメント会社でアルバイトをしていた頃、毎日築港の桟橋から出る小さな蒸気船で通っていた。ある日夕日をうっとり眺めていたら、そばにいた船員が足を滑らせ、海に落ちるときに松下にしがみついたものだから、松下も一緒になって転落して深く沈んだ。幸い夏であり多少とも泳げたので溺れずに助かった。冬だったら助からなかっただろう。このとき松下は自分は「運の強い男」だと確信したと述懐している。

  さらにこんなこともあった。自転車に乗って製品を配達したいたときに、自動車と衝突して二間くらいはね飛ばされ、電車道に放り出された。ちょうどそこへ電車が走ってきて「もうだめだ」と思ったとき、松下の一間前で止まった。積んだ荷物は辺り一面に散乱しているし、自転車は滅茶苦茶に壊れている。周囲は黒山の人だかり。立ち上がってみると、かすり傷も、打ち身も、痛みもない。野次馬たちは、あれだけ衝突して傷一つないとは、運の強い人だなと言って、散らばった製品を拾い集めてくれた。ここでも「おれは運の強い男だ」という確信を強めた。

 みなさんは自分は運がいいと思いますか?もうちょっと松下さんの言葉を聞いてみましょう。彼は物事がうまく運んだときは「これは、運がよかったのだ」と考え、うまくいかなかったときは、「その原因は自分にある」と考えるようにしてきたそうです。

 だから、運命が90%だから努力しなくていいということにはならんね。けれども努力したから必ず成功すると考えてもあかんよ。しかし成功するには必ず努力が必要なんや。つまり舵となる10%での人事の尽くし方いかんによって、90%の運命の現れ方が異なってくる。生き方次第で、自分に与えられた運命をより生かし、活用できるというわけやね。

 IMG_1278 最近、大江弘(編)『松下幸之助 強運を引き寄せる言葉』(PHP文庫)という本が出て面白く読みました。亡くなってもう23年にもなる松下さんの言葉が、これほど人の心を打つのはなぜでしょうね。八幡の自宅の家電製品はすべてパナソニックです。快適なお風呂も同様です。

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