さだまさし「風に立つライオン」

 1月27日(日)の深夜、人気番組「今夜も生でさだまさし」の中で、さださんは「風に立つライオン」を、珍しくカラオケで熱唱しました。この曲はたいてい、盛り上がったコンサートの最後に、アンコールでよく歌われる名曲で、夜中の1時半に、発声練習もせずに歌うのは無謀とも言える重厚な曲です。今回注目だったのは、IMG_1495この曲のモデルになった、柴田紘一郎先生(と奥様?)ご本人を前に熱唱したことです。柴田先生(長崎大学医学部卒業、後に宮崎県立日南病院長)は医療のために3年間アフリカのケニアのナクールで治療にあたられました。さださんがまだアマチュア時代20歳の時に、帰国直後の柴田先生(さださんのお父さんの知り合い)からアフリカでの経験についてお話を伺ったことが、15年後の1987年、この「風に立つライオン」という名曲の誕生につながります。この曲がきっかけとなり、多くの若い医師たちが、海外の発展途上国へ志願をするようになったのです。NPO法人「風に立つライオン」は、インドのマザーテレサの終末病院に医学生を長年ボランティアで派遣しています。

 この曲の歌詞は、アフリカで医療活動に従事する日本人青年医師が、日本に残してきた恋人から届いた結婚報告の手紙に対する返信の形をとっています。曲の冒頭に打ち鳴らされるパーカッションの音で、聴く人の心をアフリカの大地にいざない、間奏とエンディングに流れるゴスペルの「アメイジング・グレイス」が、壮大さと重厚さを曲に添えています。さださんらしい実に美しい詞です。広大で美しい自然の光景、貧しい中にあっても心と瞳の美しいアフリカの子どもたち、懐かしい日本の夜桜(私も千鳥ヶ淵の桜は大好きでよく歩きました。フェアモントホテル、懐かしい…コーヒーが最高だった…)。

 柴田先生は風に立つライオン」を収録したアルバムに次のようなコメントを寄せておられます。
「“風に立つライオン”は小生のアフリカでの2年あまりの体験及び浅学菲才のゆえの雑談を医師を例にとり、人としての生き方をまさしさんの感性と才能で創作した曲である。この歌は、現代人の心の不摂生のため、過剰にしみついた魂の脂肪に対する警告でもあるように聴こえる。小生もアフリカの大地を通して学んだ事をすこしでも役立てて“風に立つライオン”のようになりたい。」

医学部を志す生徒諸君は、ぜひ聞いてみること。考えさせられます。

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