一青 窈新曲

 長崎を舞台に、グループホームで暮らす、89歳の認知症の母親との日常を描いた映画「ペコロスの母に会いに行く」の主題歌に、一青 窈さんが書き下ろした霞道」(かすみじ)が決まりました。上の映像をクリックしてみてください。一足早く聴くことができます。母と息子の交流を描いた本作において、「母親を見つめる息子のまなざしに寄り添い、包み込むようなぬくもりを伝えられるのは一青 窈しかいない!」というプロデューサーの熱い思いで実現した今回のコラボレーションだそうです。一青さんは言います。

 すべての母と子どもに観て欲しい映画です。早くおうちにかえって 大事なだいじな宝もの、お話しを聞きに帰りたくなるでしょう。生き抜くために必要な強さ、しなやかさをこの映画から学びました。素晴らしい映画に関わる事が出来てとても幸せです。

 かすみがかった道を、母親の車椅子を押して進む、息子の姿をほうふつさせ、じーんとくる素敵な楽曲に仕上がっています。この曲の歌詞についても彼女はこう言っています。

 詩を書くにあたって 頭の中で長崎を旅しました。眼鏡橋の下をのぞいたり ねずみ島(現皇后島)まで泳ぎに行きました。母の記憶はその家の日記です。私はペコロスさんのお母さんが教えてくれる、長崎がもつ空気、歴史を体験して、一緒に涙を流し、ランタン祭りを楽しみました。

 長崎のイメージを大事にしたのですね。本作は、62歳で漫画家デビューを果たした岡野雄一さん(ペコロス=小玉ネギ)による同名漫画『ペコロスの母に会いに行く』(15万部のベストセラーです)を原作にした映画です。岡野さんの解説が『熱風』6(スタジオジブリ)「”ペコロスの母”のこと、そして「しわ」」と題して出ていました。

 長崎出身の現役最高齢監督・森崎東さんがメガホンを取り、同じく長崎出身の岩松 了さんが主人公・ゆういちを、その母・みつえを赤木春恵さんが演じます。ほかに、原田貴和子さん、加瀬亮さん、竹中直人さんが脇をかためます。この映画『ペコロスの母に会いに行く』は11月に全国公開されます。ぜひ観に行きましょう。

 私の母親は、今から15年前に亡くなりました。胃ガンでした。新しく転勤したばかりの学校の入学式の日に、家の前の道で倒れていた母親を、同僚の奥さんが見つけてくださって病院へ運んでくださいました。学校に連絡があって飛んでいくと、医者から「あと1ヶ月の命です」と宣告されました。打ちのめされました。胃がんが進行して末期になっていたのでした。病院食が冷めていて美味しくないと言うので、朝4時に起きてご飯を作り、5時過ぎの暗い病院に毎日運び続けました(看護師さんに見つかるといい顔をされないので人気のないこの時間を狙って)。車の免許を持たない私は、病院へ行く途中にものすごく急な坂があり、そのために電動自転車を購入しました。入院中は痛み止めのモルヒネを打つたびに、意識が朦朧として、窓から飛び出ようとしたり、息子の顔がわからずに「あなた誰?」と言われたときには涙が出たものです。母の言うことは何でもきいてあげました。少し気分がいいというので家に連れて帰って、料亭の食事を一緒にしたのもいい思い出です。入院してから3か月持ちこたえ、静かになくなりました。最後の言葉は「ありがとう…」でした。葬儀をすませ、身辺整理を終え、お世話になった岡山・最上稲荷奥之院のお上人様にお礼に伺ったところ(母は信仰心のあつい人で毎年ここにお参りして修業するのを楽しみにしていました)、生前の母の思い出話をたくさんしていただきました。ご案内していただいた本堂には、私の名前で母が寄贈した幕や座布団がいっぱいあり、生前何も聞かされてIMG (14)いなかった私は驚いたものです。息子に内緒で、息子の健康・繁栄を祈ってくれていたのでした。親のありがたみをこれほど感じたことはありませんでした。苦労して育ててくれた母に親不孝ばかりしていた私のことを、これほど心配してくれていたことに感謝の言葉もありませんでした。今なら何でもしてあげることができるのに、母はいません。生徒たちに、親が元気なうちに親孝行するように、いつも言っているのはこんな訳からなんです。命日が近づくにつれて、母のことを思い出します。

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