標記のようなdenyの語法を、堂々と載せている辞典がまだあります。
He denied this to be the case.[オーレックス英和]
She denied him to be the criminal.[アクティブジーニアス英和]
She denied the story to be true.[スーパーアンカー英和]
He denied the child to be his son./ He denied the rumor to be true.
[フェイバリット英和] その他ユニコン英和
以前に私たちの『ライトハウス英和辞典』も、[L] They denied the runor to be true.という用例を載せていたことがありました。当時のCOD, LDOCE, OALDなどの学習辞典を典拠にして載せていたものです。しかし、初版のThe BBI Combinatory Dictionary of English(1986)が、(rare) He denied it to be the case. と記述していたのです。ネイティブに確認すると、疑義を表明する人が数多くいました。そこで編集顧問の故ボリンジャー博士にお尋ねしてみることにしました。
[L]の用例に対して、自分は使うことはないだろう、という反応です。しかし次のような文なら言うかもしれない、とおっしゃいました。
I denied the rumor to be anything but a goddamned lie.
問題点は、I denied the rumorと言った段階ですでに噂は真実でないと否定していることになるのに、さらにto be trueと付け加えることはよけいであり、真反対のことを示唆することになってしまいます。次のような文であれば全く問題はありません。
I affirmed the rumor to be true.
He denied it to be the case.のような用例は、case がtrueほどありのままの反対を言わないので、若干容認度が上がるかもしれない、とおっしゃいます。以前、ある英和辞典に載っていた、Did he deny it to have been an accident?という用例に対してはあり得ないと否定されました。itが事故を表しており、事実に関する抽象を言っているのではないという点が問題なのです。*I denied the custard to be delicious.と言うようなもので、噂は否定できてもカスタードは否定できないのです。ボリンジャー博士はこのような語法の用例は全て削除しておくのが無難だという結論でした。deny that…の構文で全部カバーできるのですから。
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