satisfactoryとparticipate

詳細を表示 今日は、辞書にあまり書いてないことを、2つばかりご紹介します。

 教室で形容詞satisfactoryが出てくると、生徒たちは「満足のいく」と訳し、相当レベルの高い満足度だと思っているようです。しかしながら、この語は評価順位に用いた場合には、否定的な意味が強く、意外に低い評価なのです。私は「普通ぐらい、まあまあ」と言っています。ネイティブスピーカーと議論すればこのことはすぐ理解できます。評価の高い順に形容詞を並べてみると、次のようになるでしょう:exceptional→great→very good→good→ satisfactory→poor→bad  (デビッド・セイン先生による)

 『ライトハウス英和辞典』(第6版)のgradeの項には、評価の一覧表が出ていますが(私がボリンジャー博士、アルジオ博士、イルソン博士に確認してもらったものです)、A(excellent), B(good), C(satisfactory), D(just passed), E(conditionally passed), F(failed)であり、satisfactoryは「可」です。ですからレポートを提出して、先生から”This is satisfactory.”と言われて、喜んでいてはいけません。日本語の「満足のいく」で考えたら失敗する単語なんです。

 次に、participate in~「参加する」も、注意が必要な単語です。生徒たちは何でも「参加する」はparticipateを使いますが、ネイティブ・スピーカーたちの使い方・語感を観察していると、チョットとらえ方が違っていることに気がつきます。ただ「参加する」だけではなくて、みんなの前に立って何かをするというニュアンスでとらえているようです。I participated in a seminar on financial planning.と言ったら、みんなの前で何かお話しをした、という感じですね。聞きに行っただけなら、went to a seminar/ attended a seminarと言えばいいでしょう。

 なかなかこのように裏に隠された意味を教えてくれる辞典はありませんね。私は若い頃から、辞典の編集の仕事をさせてもらう中で、M.アルトハウス教授(津田塾大学)の鋭い観察の書き込みを読ませていただくことができて、ノートに取りながらずいぶん勉強をしました。最近では、デビッド・セイン先生の著書で多くを学ばせてもらっています。『日本経済新聞』に土曜日隔週で掲載されているセイン先生のコラム「どんまいイングリッシュ」は、ハッとすることばかりです。共に、日本語の達人であるがゆえの気づきに満ち溢れているのです。みなさんも読んでごらんになったら面白いと思いますよ。

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