走り湯

 静岡県にある熱海温泉と言えば日本でも有数の温泉地ですが、熱海市・伊豆山には源 頼朝も源氏復興を願って入浴したと言われる「横穴式の源泉」「走り湯」があります。別名「出世の湯」とも呼ばれていて、何かを新たに始める時や再出発する際に御利益があると言われています。洞窟の奥から源泉が湧き出すというダイナミックな光景を見られる自然体験スポットで、まるで地球の鼓動を直に感じることのできる洞窟です。またすぐそばの足湯では、潮風にあたりながらその源泉を楽しむ事も出来ます。全国的にも珍しい史跡「走り湯」をご紹介します。 

   日本でも珍しい横穴式源泉の熱海の「走り湯」。今から約1300年前の養老年間(717~724年)に修験道の行者役小角(えんのおづぬ)が発見し、山中から湧き出した湯が、海岸に飛ぶように走り落ちるさまから「走り湯」と名づけられました。ここ熱海伊豆山走り湯温泉」は、四国松山道後温泉」神戸六甲山有馬温泉」と並ぶ「日本三大古泉」のひとつなんです。

 伊能忠敬御一行も滞在した記録が資料館にあります。現在は市内周遊の湯~遊~バス」で、一番人気の場所です。

 下の写真は、「走り湯」温泉の横穴の入り口です。洞窟の奥行きは8mほど。まさにものすごい蒸気がモクモクと立ち込め、サウナ状態の熱気です。「ボコ、ボコ、グツ、グツ、ゴボ、ゴボ」と、沸騰した地獄絵図のような勢いで源泉が湧き出ています。汗がすぐに吹き出てきました。

  この洞窟内の源泉は、まるで地球の内部を覗いているような景観を見せてくれます。まさにジオパーク(地球を感じるエリア)です。

 洞窟内には自由に入る事が出来ますが、1m50cmほどの高さしかありませんので、大人は少し腰をかがめた状態で歩くことになります。しかも先が見えないほどの湯けむりです!でも少しかがむと、下部は視界がありますので、ゆっくりですが歩くことができます。洞窟の中ほどでは、源泉の湯気の温かさで、まるで温泉サウナに入っているように汗ばみます。

 そして右手には源泉用の側溝があり、70度程の温泉水が流れています。温泉の成分で岩が変色していますが、これも地底の世界への入り口のようで、異様な雰囲気を感じさせてくれます。恐る恐る奥に進みますと、さらに幻想的な空間が目に入ります。湯気でほとんど何も見えない状態ですが、岩の中を覗くと池からボコボコと音を出して源泉が吹きあげています。現在は自噴ではなく、源泉から引き込んだ湯が、毎分170リットルほど噴出しています。昔は湯量も多く洞窟を通って滝のように海へ落ちていたのですから、本当に驚きですね。♥♥♥

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