私立大学の定員割れ

 昨春入学者が定員割れした四年制の私立大学は.53.3%に当たる320校で、1989年度の調査開始以来、初めて5割を超えたことが、日本私立学校振興・共済事業団の2023年度の調査で分かりました。18歳人口の減少などの影響を受け、前年度(47.3%)より6.0ポイント(37校)も増えました。私立短大も定員割れが92.0%と前年度6.3ポイント増で、過去最高となっています。私大の生き残りに赤信号が灯っているのです。

 定員割れした私大の割合増加はこれで3年連続です(グラフ上)。事業団は都市部の大規模校に入学者が集まったことなどから、小規模校や地方で定員割れが広がった可能性があるとみています。定員割れは、規模が小さく、地方にある大学で目立ちます。二極化が進んでいるのでしょう。大学の規模別で充足率をみると、100%を超えたのは定員が「1500人以上」の大学でした。規模が小さいほど深刻で「100人未満」の大学は70・76%にまで落ち込みました。2023年に入ってからも、恵泉女学園大学(東京都多摩市)や神戸海星女子学院大学(神戸市)、上智大学短期大学部(神奈川県秦野市)など、私立大や短大が相次いで学生の募集停止を発表しました。

 今後も18歳人口の減少は加速する見込みで、文部科学省は大学入学者数が2040年には51万人、2050年には49万人になるとの推計を示しており、総入学定員が現状のままなら2割分が過剰な状況になります。収入の7割を授業料などに依存する私大にとって、定員割れは経営悪化に直結することになるのです。間違いなく消えてしまう私立大学が増えていきます。

 地域別では充足率が上昇したのは京都(101・37%)だけでした。100%超を維持したのは東京、愛知、大阪と3大都市圏が並ぶ一方、四国などは80%台でした。事業団は「大規模大に学生が集まり、中小規模の大学の入学者が減るという構図になっている」とみています。事業団によると、私大が定員を満たせない主な要因は急激な少子化で、2018年度以降、18歳人口は年間5000人~2万6000人減少しています。

文部科学省

 最近、テレビで私立大学のコマーシャルが頻繁に流れるようになってきたなと感じていたことと、この定員割れの報道は無関係ではありません。ところがその一方で、短大から4年制大学への移行や、専門職大の開設などで私大の数は増えています。♥♥♥

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