松江市立図書館リニューアル

 「秋の読書推進月間」が始まり終わりました。全国学校図書館協議会の令和4年度調査によると、1ヶ月に1冊も本を読まない子どもの割合は、小学生6.4%、中学生18.6%、高校生51.1%と、成長するにつれて読書の時間を確保できていません。同じく全国学校図書館協議会の調査によると、今年5月に本を一冊も読まなかった「不読率」(こんな言葉があるんですね!?)は、小学生7.0%、中学生13.1%、高校生43.5%でした。本当に今の高校生は本を読みません。大人も本を読まないので、「本が売れない」時代となりました。出版科学研究所によると、令和4年の出版市場(紙+電子版)の推定販売金額は前年比2.6%減の1兆6,305億円でした。平成30年以来4年ぶりに前年を下回りました。平成30年度の文化庁の調査では、全国16歳以上の男女で「1ヶ月に1冊も本を読まない」と答えた人は約47%。つまり大人も子どもも2人に1人は本を読まないのです。

 尊敬する故・渡部昇一先生の最新刊『渡部昇一一日一言』(致知出版、2016年)の「11月24日」には、「読書が人を強くする」と題して次のような言葉が挙げてあります。

 絶えず本を読むことです。人生について書かれたものや、成功談というのは、やはりその人の長い人生での経験がつまっているものですから、それらに接している人はやはり他の人とは違ってくる。それは、立身出世主義だとかあるいはお説教じみているとか、道徳臭いとか何とか、悪口をいう人はいっぱいいる。だけど、心掛けて、そういったものを読み続けた人というのは、やはり何かの時には強いと思います。

 また伝説の経営コンサルタント・新 将命(あたらしまさみ)さんは、「1日4回のメシ」を主張しておられます。

 また、「一日四回メシを食え」ともいっています。三度のメシはコメやパンのメシ。もちろん麺類だって構いません。ただし、残りの一度は活字のメシです。一日三十分でもいいから本を読むようにしよう。これを続ければ自分の知識を広め教養を高めるのに大いに役立ちます。 ―新 将命『社長の原理・原則』(総合法令)

 さて、「読書の秋」にふさわしい話題です。「松江市立中央図書館」の改修工事が終わり、1年半の休館を経て、10月1日にリニューアルオープンしました。「誰もがゆったりと本を楽しめる場所」として、居心地のいい図書館に生まれ変わりました。今回のリニューアルのポイントのひとつが、『どんな人にも本に親しんでもらえる』場所づくりです。「プラバホール」との複合施設である市民文化センターとして1986年6月に開館。蔵書数は約36万冊で、昨年7月から改修を進めていました。総事業費は約23億円。「プラバホール」のリニューアルオープンは来年4月を予定しています。鉄筋コンクリート一部鉄骨造りで、図書館部分の延べ床面積は997平方メートル。ホール天井の耐震性が改正建築基準法の基準を満たしておらず、市が2022年7月に改修に着手しました。

 今回、力を入れたのが、障害のある人たちも楽しめる「バリアフリー図書館」。大きな文字の「大活字本」や点字図書、音声が収録された「録音図書」などの数を増やし、職員も利用促進のための研修を受けて、態勢を整えました。


 今回のリニューアルのポイントの2つ目。館内で本を読める場所が増えました。ゆったりと、集中して本が読めそうです。雑誌コーナーの周辺は、あたたかみのある空間になっています。

 1階には調べ物ができる仕切りのあるカウンター席40席を設置しています。これは調べ物には有り難い場所です。

 2階には個人学習席27席、グループ学習用に12席があります。午後9時半まで利用できます。近隣の高校生の恰好の勉強スペースになりそうですね。屋外テラスや音楽のリハーサルに使える防音空間の多目的室も整備しました。

  小さな子どもから大人まで、誰もが本に親しめ、より長く過ごしていたくなるような図書館に生まれ変わりました。来年2024年4月ごろには、入口付近にカフェがオープンする予定で、一部エリアは飲み物の持ち込みも可能になります。「居心地のいい」図書館が本と向き合う時間を作ります。♥♥♥

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