問題作成部会の評価

 いよいよ「共通テスト」(今年は49万1913人が出願)が近づいてきました。石川県能登地方で起きた大地震で、今春の大学進学を目指して避難所で必死で勉強している受験生たちのことを思うと、心が痛みます。自宅の瓦礫の撤去、電気もない、水道も断水、トイレに行くにも不自由、断続的に続いている余震への恐怖、そんな中で暗がりの中で勉強している受験生たちにはエールを送りたいと思います。「なくなった方もいる中で、自分は生かされているんだと思った。今は自分がやれることをやるだけ」といった高校生の手記を読むと目頭が熱くなります。石川県では5,229人が出願しているそうです。頑張ってください!!

 さて、大学入試センターが公表している「共通テストリーディング」に関する「問題評価・分析委員会報告書」の中の「問題作成部会の見解」(=出題者)を読むと、次年度の問題の概要を知ることができます。昨年度の本試験に関しては、次のような言葉が見られました(下線部は八幡)。

 高等学校教科担当教員(以下「高校教員」という。)からは,「外国語の語彙や表現,文法,言語の働きなどの知識を,実際のコミュニケーションにおいて,目的や場面,状況などに応じて活用できるかを評価するテストとして適切であった」,また「様々なテクストから概要や要点を把握したり,必要な情報を読み取ったりする問題に加え,事実と意見を整理しながら読む問題課題の解決策を考える問題複数の情報からそれぞれの要点や書き手の主張等を読み取り比較する問題情報を整理してまとめたり書かれたことを基に推論したりする問題など,思考力・判断力・表現力等を測る問題となるよう工夫がなされているとともに,幅広い受験者層に対して識別力のあるテストとなっている」など,高い評価を得た。
 教育研究団体からは,第2問Bについて,昨年はなかった「事実」を問う問題の出題について,「『事実』を問うということは,正確な読解を基に客観的に情報を区別することが求められるため,思考と判断を伴う問題として好ましい」と,第4問では「2つの資料の関連性を問うとても練られた設問であり,良問であると言える」,第5問では「随筆文から主人公が学んだ具体的な事柄を言わば『抽象化』することが求められており,単なる英文理解ではない良問と言える」など,高い評価を得た。
 一方で,高校教員と教育研究団体から要望と提言がなされたのでここに言及する。高校教員からは,概要・要点の把握や必要な情報の読み取りに留まることなく,その先にある書き手の意図を深く捉えたり,自分なりの意見や主張を相手に適切に伝えたりする力も評価できるような問題を出題するよう要望があった。また,出題されたような温かみのある物語文によって,受験者が英文を読む動機となるような問題とするためにも,この出題の方向性は続けてほしいとの要望もあった。
 また教育研究団体からは,単に受験者の作業量が増えることによる負荷が増えるような問題は避けるようにとの指摘を受けた。日常生活においては,目的に応じた読み方が求められる。これからはより思考力・判断力・表現力等を測ることができる質の高い問題を作成することが課題となっている。共通テストでは,それぞれの場面設定とタスクに応じたスピードと読む目的を明確にし英語を理解することを念頭に,実践的なコミュニケーション場面において「その場で読み取る」能力とともに思考力・判断力・表現力等を測定する出題が求められていることを強調したい。

 私はこれらの言葉から、今年1月に行われる「共通テストリーディング」では、次のような問題が出題されるであろうと予測をしています。コチラも併せてご覧ください。

(1)「事実」「意見」の問題……ただしその形式については初期の頃のような「事実」と「意見」の識別問題となるのか、昨年度のような「事実」の内容一致、「意見」の内容一致を党問題になるのかは、興味のあるところです。

(2)本文には直接書かれていないことを推論する問題……これが最近の新傾向の出題です。当然難易度は上がります。

(3)第5問は温かみのある物語文……現場のリクエストを反映すれば当然このような出題がなされるものと予想されます。センター試験時代の「いい話」を読んでおきたいですね。

(4)概要の読み取りを捉える問題……それは全体の「要約」であったり、「タイトル付け」であったりするでしょう。

(5)複数の情報を整理・比較して読み取る問題……これがまさに「共通テスト」特有の読解問題で、受験生が最も手間取る難問です。複数解答になると余計に難度が上がります。

 さて、私のこのような予言が的中するかどうか、本番が待たれます。ついでながら、「リスニング」は間違いなく昨年より難化するはずです。ずっとっ平均点が上昇し続けていますし、最後の旧課程の試験になりますので。♥♥♥

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