今年の「共通テストリーディング」はなぜ難しかったのか?

 2月10日(土)に行われた、私のオンライン+対面講演「2025大学入学共通テストへ向けて~2024共通テスト分析から見える新課程共通テスト~」が無事終了しました。今回は数年ぶりに対面形式も復活して、オンラインと並行して行われました。遠くは東京、長崎から足をお運びいただき嬉しく思いました。来年から新しい課程の「共通テスト」が始まるということもあってか、たくさんの先生方に申し込みをいただいたようです。主に次に示す4点を中心にお話させていただきました。終わった後も、約1時間質疑応答で意見交換をさせていただき有益な時間を過ごすことができました。アンケートによるご感想もいただいておりますが、少しでもご参考になったのであれば嬉しく思います。この講演は、2月15日から録画でも見ることができますので、ご覧ください。お申し込みはコチラから。

 今年の「共通テスト」リーディングは過去最低平均点に(51.54点)、リスニングは過去最高(67.24点)になりました。ずっと上昇傾向にあったリーディングの語数もまた増えました(本文+設問+選択肢6,216語)。新課程では学習する語数が最大で700語増えることからも、来年も語数の増加は必至と見ています。

 事前に多くのご質問をいただいていましたが、中でも「今年の共通テストがなぜこれほど難しくなった(過去最低平均点)のでしょうか?」「評価を聞かせていただきたい」というものがかなりありました。リーディングは非常に難しかったのですが、私の見立てでは問題を難しくする方法は2つしかありません。1つは分量を長くして読ませる分量を多くするのです。今年は問題自体が40頁と過去最長でした。特に第5問は今までになく3頁分あり、「魔の第5問」と呼ばれるほど大変な分量でした。もう一つは、設問と選択肢の照合を難しくしてやることです。今年は「~でない」ものを選ばせる問題、書いてないことを推測する問題、言い換えが非常に巧妙で時間がかかる問題が実に多く見られました。今年の「共通テストリーディング」は、この2つを両方とも課してきたために、受験生にはとても難しく感じられる問題となりました。

 特にこの二番目の特徴が重要だと思っています。一番目の分量の多さばかりが注目されていますが、二番目の特徴こそが、来年の「新課程共通テスト」の大きな目玉になるであろうと予想しています。「~でないもの」を選べ(not問題、remove問題、error問題)が5問も登場しました。さらにはリスニングでも1問登場しています。出来事を並べ替えるというこれまでの形式の中に、それに付随するコメントを選ぶという推測を要する新形式が加わりました。「概要・要点の把握や必要な情報の読み取りに留まることなく、その先にある書き手の意図を深く捉えたり」する問題として、推測を要する問題が沢山出題されました。この傾向は間違いなく来年以降も続くはずです。あてずっぽうやテクニックでの正解を避けるために選択肢の「言い換え」が今まで以上に巧妙になっています。複数の該当箇所を参照して答える問題、さらにはその根拠部分が本文の各所にバラバラに散らばっていました。実に面倒くさい。時間もかかります。これが今年の「共通テストリーディング」が過去最高に難しかった理由と考えます。♥♥♥

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