単語テスト

 先日2月10日(土)のオンライン+対面講演会で、「口頭による単語テスト」の効用についてお話ししました。その後、遠方からお越しになった先生からも対面でご質問がありました。松江に帰ってきてからもメールで同様のご質問が寄せられましたので、ここに詳しく述べておきたいと思います。

 私は授業の冒頭5分~10分間で、口頭で次のような単語演習をやっています。まず全員を起立させます。そして私が英単語をどんどん出題していきます。正しい意味が日本語で言えたら次々と座っていきます。誤ったり、2秒以内で答えられない生徒はそのまま立ったままです。dignity―「威厳」、はい座って。efficient―「効率的な」、OK。chemistry―「化学」、はいOK。次、artificial―「人工」、ダメ。ハイ次。opposite, negotiate, deserve, minority, investigate, generous, frighten, worship, virtue, ultimate, significant, reluctant……と、こんなふうに全員が座ることができるまで続けます。5分もあれば二周以上こなし全員が座れますし、時々珍答が出たりして大受けしたり、爆笑が起こったりもします。学年最後の総まとめの段階ではこれの逆バージョン、日本語を出題して英単語を言ってもらいます。テンポ良くやると、結構盛り上がっていい演習になりますよ。

 単語 を定着させるために現場でよくやるのが、紙の単語小テストですね。短い数頁を範囲に指定して、10個程度小テストで確認、そして隣同士で交換して相互採点をして行くというやり方です。私も現役時代にはこれをずーっとやっていましたが、最後の方は、紙を止めて全て口頭で、しかも範囲を多くして(100語~200語程度)、何度も何度も繰り返す手法をとっていました。始めのうちは「鬼だ、悪魔だ」と言われていましたが、これのほうが圧倒的に力がつきました。「定着」が目標ですから、「成績」に入れる必要など全くありえません。昨年3月に、岡山県の笠岡高校で講演をさせていただいた際に、前夜、英語科の先生方の会食に招かれました。そこで若い先生方から出た質問が、やはり「口頭による単語テストについてもっと教えて欲しい」というものでした。みなさんがそれだけ苦労しておられる証拠でしょう。口頭が紙の小テストに勝るメリットとしてはこんなものが挙げられます。

①音声を確認することができます。「読めない単語は覚えられない」(例:name, psychology, dangerous)のですから、何よりも発音できるということが大切です。口頭でやることでこれを確認しながら進むことができます。「綴りの確認はしないのですか?」というご質問もいただきましたが、音声を何度も繰り返すことである程度は綴りも身につくものです。そこら辺は割り切ってやっています。

②単語数を稼げます。紙の小テストでは聞くのはせいぜい10個か20個ですね。口頭でやることで、何度も反復練習を重ねることができます。5分もあれば100個以上確認することができます。当然何度も何度も同じ単語を繰り返すことになります。

③カバーする語数の割に時間もかかりません。私は毎時間テンポよく5~10分程度でやっています。紙のテストと同じくらいの時間でその何倍も稼げるんです。

④時々盛り上がります。正しく答えられないと座ることができませんから、緊張感が張り詰めます。しかしその中にも、珍解答が出たりして爆笑も起こります。私は単語に限らず、授業の中で「笑い」を大切にしているんです。

 異なる20語を5回小テストをやるよりも、口頭で100語を5回やったほうが、はるかに定着率は高いのです。ぜひ単語テストを口頭でやってみてください。

 私がずっと利用している単語集は竹岡広信『LEAP』(数研出版)です。学識の香りが隅々まで感じられる「学問的単語集」だと思います。単語にまつわるウンチクがいろいろと書かれています。英語のできる生徒はこれを「面白い」と言い、苦手な生徒は「面倒くさい」と反応が分かれるのは興味深いことです。この本には『活用ノート』なる補助教材(1,2,3)が3冊用意されていて、アウトプットの英作文練習までできるようになっています。私は、勝田ケ丘志学館では初年度からこの『活用ノート』も採用して、英作文の指導に充ててきました。低学年用には『Basic』版も発刊されています(松江北高の一年生はここからスタート。この本は他社でよく見られるような、親本の『LEAP』の語彙を少なくして編集し直しただけのBasic版ではありません。全く新しい単語集です)。私は今ある単語集の中では、これが最高のものと確信しています。♥♥♥

▲これも効果的

カテゴリー: 日々の日記 パーマリンク

コメントを残す