ポリシー

 生きていく上で、自分が絶えず大切にしている方針。それを「ポリシー」と呼びます。「ポリシー」がないと、方向性が定まりません。目指す方向や守るべき原則が定まらないと、地面から足が宙に浮いたような状態になり、不安定な生き方になってしまいます。当然他人の言動や行動に左右されることも増えていきます。周りからの影響を受けたとき「まあいいか…」と安易に流されやすくもなるでしょう。外部からの圧力に負け、雰囲気に流されてブレてしまうのです。本来持っているはずの理念とか原理・原則を変えてしまうのが「ブレる」ということです。すぐブレる人は人から信頼が得られず評価も低くなります。政治家、特に首相などは発言がブレると急速に支持を失っていくことは石破総理を見ているとよく分かります。「ポリシー」がないと、パワーや勢いが生まれず、行動力が弱くなります。

 私は今から22年前の2002年7月22日に、島根県立津和野高等学校3年1組の学級通信「あむーる」「ポリシーを持って生きていますか?」と題して、生徒たちに次のような文章を寄せています。私はどんな分野であれ、確固たるポリシーを持って生きている人が大好きで、応援したくなります。 


 確固たるポリシーを持った人が好きだ。私の応援する芸能人から紹介する。

小田和正。『いつかどこかで』という映画を作った彼は評論家から強烈なバッシングを受けた。それこそボロくそに叩かれた。にもかかわらず、また映画を作った。『緑の街』だ。今度は映画館での上映ではなく、全国264ヵ所にも及ぶ公民館や小ホールでの自主上映だった。「自分を本当に応援してくれる人だけ見てくれればいい」小田さんの反骨精神を見る思いで、拍手を送りながら県民会館へ出かけたものだ。この映画、彼の自伝でもある。

◆絶対にテレビに出ない。コンサートもやらない。ZARDというグループだ。坂井泉水さんの書く詩が好きでファンクラブに入って応援している。『The Single Collection~軌跡』というベストアルバムが出た時、中に豪華客船で初めてのライブにご招待の応募ハガキが入っていた。ついにライブをやらないZARDのベールが脱がされることになったのだ。でもよくぞここまで我が道を行ったものだと思う。

◆28歳で30億円(!)の借金を抱え込んださだまさし。それも祖父の思い出のある中国の映画を撮るために(『長江』)。年に一度原爆の落ちた日に長崎の稲佐山で無料平和コンサートを続けている(「夏長崎から」)。大赤字を出しながら故郷の皆さんにご恩返しだという。長崎にできた巨大世界地図の壁に赤いレーザー光線で紛争地帯を点滅させるという 「ピーススフィア」の運動も彼の発案によるものだ。一人千円しか寄付をしてはいけない(!)という変わった募金活動によるモニュメントの完成だ。

◆アンコールをやらないCHAGE&ASKA。「出たり入ったりする時間があれば1曲でも多くみなさんに聞いてもらいたい」この言葉には感動したものだ。

◆靴をはかずに靴下でNHKホールのステージに出てきたジョージ・ウインストン。「自分のピアノの音だけを聞いてもらいたい」ペダルのそばにはボロ布が置いてあり、彼の足はそこに置かれていた。「あこがれ・愛」の演奏が始まった時にはあまりの美しさに言葉も出なかった。服装はジーパンにTシャツというおよそらしからぬものだった。これも彼のポリシーだ。

◆大学生の頃からヤマハの援助で音大に通いCDを出していた西村由紀江さん。全く売れない時代にも負けずに頑張り通した。「101回目のプロポーズ」の音楽を担当することになった、とハガキをもらった時には飛び上がった。渋谷のベルコモンズで開かれた内輪だけのパーティに招かれた時に、サインを頼まれた生徒の話をすると出たばかりの楽譜集に「私も頑張ったらいいことがあった。生徒さんにも頑張るように言って」とサインしてくれた彼女。「湖にピアノを浮かべて聞いてもらうのが夢」と語った彼女も今ではインストの女王と呼ばれるようにまで成長した。何度もくじけそうになった時に負けなかったことが今日の彼女を作った。

元ちとせ。あの独特のコブシで100年に一度の「神の声」と言われる。歌手になろうというきっかけが「週刊朝日」7月26日号のインタビューで明らかになった。先日広島へ行って彼女のデビュー前のCD2枚を探し当ててきた。自分の声を絶対に曲げない姿勢はこの頃からのものだ。今日もViewsicでオリコン一位のアルバム『ハイヌミカゼ』の曲の解説をするインタビューを1時間見てますますその音楽に対する姿勢に打たれた。スペースシャワーで23日にもインタビューが予定されている。8月9日には何とあのNHKが彼女の特別番組を夜11時から流すことが決定した。益々の活躍が期待できる今旬の歌い手だ。

▼皆さんはポリシーを持って生活していますか?ただ何も考えずに流行に流されていませんか?10代の貴重な時期を大きな夢を持って胸をはって堂々と生きていますか?後で振り返って後悔の残る生き方だけはして欲しくないものです。


 私は今でもこれと同じことを若い人たちに訴え続けています。私がシンガーソングライターの小田和正さん(77歳)を熱く追いかけるのは、時代に流されない強い信念を持って生きておられるからです。品格が問われる中で、小田和正という存在には、それが備わっていると感じるからです。もちろん品格などというものは、どこかで購入して即席で身に纏えるものではありません。これまでの長い人生の積み重ね・苦労があっての所産です。足し算と引き算の両方を同時にやってこれたからこそ、生きることにあの純度の高さが生まれたのだと思います。私も見習いたいと思っています。♥♥♥

カテゴリー: 日々の日記 パーマリンク

コメントを残す