双頭レール

 朝、JR米子駅0番線(境線)のホームを歩いていて、ちょっと天井を見上げると、柱にこんな表示看板を見つけました。今まで何度も通っている場所ですが、全然気が付きませんでした。「双頭レール」という言葉を初めて知りました。

 「双頭レール」とは、レール断面の上部と下部が同じ形状のレールです。上下左右対称のI字型のもので、列車の車輪によって、レール上部が摩耗すると、上下をひっくり返して利用することにより寿命を延ばすことのできる大変エコなレールです。明治5年(1872)の新橋・横浜間の鉄道開通にあたり、イギリス製のレールが使われました。このレールは1837年イギリスのロック(J.Locke)が考案し、イギリスで広く用いられ、我が国でも鉄道開通当時に導入されました。「ダーリントン・アイアン社製」のものです。

 鉄道創業時の日本では、レールを輸入に頼っていたために、寿命の長い「双頭レール」が使用されていましたが、国内でのレール生産が可能になると、安定の悪い「双頭レール」は敬遠されるようになりました。その後のレールは、平底レールが主流になっています。下部が広がっているため平底レールは重さにも強く、安定性の高い形状となっています(図下)。

 役目を終えた「双頭レール」は、各地の駅のプラットホームの屋根や跨線橋の骨組みなどに再利用され、今も残されている場所があります。米子駅もその一つでした。1902年(明治35年)米子駅開業時の建築材料として用いたもので、現在12対残っているそうです。♥♥♥

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