「永守重信賞」

 モータは19世紀初めに誕生して以来、私たちの身の回りのありとあらゆる電気製品に使われ、生活には無くてはならない存在となってきています。そして、今やモータが世界で発電される電力量の約55%を消費していると言われるほど、たくさんのモータがさまざまな場面で使われています。それゆえ、モータの研究は、私たちの豊かな生活の維持と、地球環境の永続的保全の双方にとって、非常に重要なテーマとなってきているのです。このモータのみならず、発電機やアクチュエータ等の周辺分野も含めた技術の研究開発をより活性化させるとともに、夢を抱いて日々の研究開発に邁進する研究者・開発者を応援したいという思いをもって、世界一のモータ企業・ニデック永守重信代表取締役グローバルグループ代表が理事長を務める公益財団法人永守財団(京都市)が「永守賞」を創設しました。

 今日(5月27日)の新聞紙上の広告で「第11回永守賞」の受賞者(200万円)が発表されていました。「第11回永守賞表彰式」(受賞者講演含む)は、2025年9月7日(日)に開催され、「永守賞大賞(500万円)」は、受賞者の中から表彰式当日に決定します。

 昨年の「第10回永守賞」の大賞(500万円)には、ベルギーのゲント大学教授のピーター・サージェント氏を選びました。環境への負荷が小さい材料を使って高効率で出力密度の高いモーターを作る研究を評価したものです。サージェント氏は環境負荷を抑えた材料を使ったモーターの設計や機器冷却技術を研究しています。サージェント氏は受賞を受けて「素材を再利用でき廃棄物や無駄のないモーター技術を開発したい」と述べました。「永守賞」はモーターとその周辺分野で、優れた功績を挙げた中堅の研究者・技術者を奨励するため2015年に始まりました。昨年は40代の研究者を中心に71件の応募がありました。永守氏「新進気鋭のモーター研究者の登竜門として賞を発展させたい」と話しました。また、航空機向けなどにモーターの用途が広がり「人工知能(AI)や半導体に続いてモーター研究への社会の関心が高まっている」としました。

 永守さんは、2022年8月にお亡くなりになった京セラ会長稲盛和夫さんをとても尊敬しておられました。私はその稲盛さんが1984年に創設された「京都賞」を思い出します。 「人のため、世のために役立つことをなすことが、人間として最高の行為である」「京都賞」は、創立者である稲盛和夫さんの人生観を色濃く反映した【京都賞の理念】に基づいて顕彰しています。

 稲盛さんは、自分を育んでくれた世の中に恩返しがしたい。人知れず努力を重ねて人類の発展に貢献した人たちに、心から喜んでもらえる賞をつくり、未来の発展につなげたい。それが「人のため、世のため」になると考え、約200億円の私財を投じて稲盛財団を設立し、「京都賞」を創設しました。「京都賞」は、【先端技術部門】【基礎科学部門】【思想・芸術部門】の3部門からなり、各部門はそれぞれ4分野で構成されます(合計12分野)。毎年各部門に1賞、計3賞が贈られます。賞金は1賞につき1億円です。「京都賞」の大きな特徴の1つは、「科学」と「思想・芸術」の分野が併存していることです。これは「人類の未来は、科学の発展と人類の精神的深化のバランスがとれて、初めて安定したものになる」という、稲盛さんの信念に由来しています。♥♥♥

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