今年の巨人は本当に雑です。エラーは多いし、バントは下手だし、走ることもできません。そこら辺の数字は嘘をつきません。昨年リーグ一失策数の少なかった巨人が今年はダントツでエラーが多い。明らかに練習不足です。昨年優勝した時こそ、基本に立ち返って、基礎をきちんと固めなければなりません。およそプロとは言い難い凡ミスだらけでは、とうてい勝つことはできません。人気にあぐらをかいて、私のいつも言う「基本のキ」ができていないのです。次の表をご覧ください。
失策数 犠打数 盗塁数
1位 阪神 45 113 84
2位 巨人 62 71 43
3位 DeNA 53 55 51
4位 広島 51 72 48
5位 中日 44 98 63
6位 ヤクルト 52 94 47
8月17日(日)の阪神戦はひどかった。ツーアウト一、三塁でライト前󠄂ヒットで右翼の丸が後逸して一塁走者まで帰ってきました。2回裏巨人は一死二、三塁の好機にセカンドゴロで三塁走者の岸田が飛び出して挟殺されました。5回表打者才木の一邪飛を大城卓が落球しています。9回裏ノーアウト二、三塁で、巨人の代打増田大はスリーバント失敗して送ることができません。こういう記録に残らないエラーも目茶苦茶多いんです。先日も田中将大の日米通算199勝のかかった試合で、2-0でリードの5回表、セカンドゴロ、ゲッツーでチェンジと思ったら、門脇がセカンドに大暴投して田中の勝利投手が吹っ飛びました。浅いレフト前ヒットでサードランナーは仕方がないにしても、楽々アウトと思いきやセカンドランナーまで生還を許してしまうキャベッジの弱肩。高校生でも刺せる距離でした。バントもできない、走るのも鈍足ばかり。およそ練習しているのか?と問いたくなる今年の巨人軍です。要は練習不足ということです。練習でできないことが本番でできるわけがありません。あの落合選手が巨人に来た時に、練習量の少なさに驚いたという話が伝わっていますが、事情はあの時とそれほど変わっていないのでしょう。お亡くなりになった長嶋茂雄監督の「地獄の伊東キャンプ」のしごきは有名ですが、ちゃんとその年に優勝しています。
「ミスしたら負け」というのは野球に限りません。私が身を置いている教育の世界でも、同じ事が言えます。「共通テスト」の「自己採点」でミスが目立ちます。そもそもマーク模試の「自己採点」段階からデタラメです。○×の確認だけの採点がきちんとできないのは一体どういうことか??某予備校のデータによれば、自己採点と実際の得点が一致しない生徒の割合は82%もあります。模試会社の公表によれば85%とも言われています。ですから少々自己採点が間違っていても、「みんなで渡れば怖くない」実態があるので、合格していきます。でもよ~く合否結果分析を見てみると、自己採点が10点以上間違っている生徒は、まず難関大学には不合格になっています。ひどいのになると数十点も違います。笑ってしまったのは、数年前に浪人して北高補習科にやってきた生徒の成績開示を見ると、自己採点と117点(!)も違っていました。しかも地方の公立大学に合格してきていました〔笑〕。成績が悪いことよりも、自己採点がデタラメなことの方が問題ですが、もっと問題なのは、それをきちんと理解してミスをなくす努力をきちんとしている生徒が非常に少ない、という点です。なんとなく済ませてしまっています。担任も「きちんとしなさい!」とは言うけれど、それ以上の手立てを講じようとはしません。その大切さに無関心なんです。私が松江北高に赴任した頃は、模試の各回ごとに全クラス追跡をかけて、対策を講じていたものですが、今はそれもありません。当時は、冬休みに学校独自で行うセンター模試演習でさえも、その日のうちにマークリーダーで得点と自己採点の照合をしていたぐらいです。こういう基本(私は「ABC」(当たり前のことをバカになってちゃんとやる)と呼んでいます)がきちんとできていたからこそ、進学成績も好結果が出ていたことを決して忘れてはなりません。
では、なぜ「自己採点ミス」が起こるのか?私の考える主な原因は次の通りです。いずれも2回点検することで防げる凡ミスばかりです。
(1)問題を解く際に、自分の解答をきちんと問題用紙に転写していない。問題番号をずらしてしまう。不鮮明でどれにマークしたのかが読めない。消しゴムできちんと消していない。その結果、自己採点当日に自分の答案が再現できなくなる。
(2)問題用紙の解答を「自己採点用紙」に転記する際に写し間違える。もう1回点検することで防げるミス。
(3)正解と自分の解答を照合する際にうっかり○×を間違える。もう1回点検することで防げるミス。
(4)得点を小計、合計する際に暗算でやって間違える。丁寧に電卓を使って、2回計算することで正確に合計できる。自己採点当日、電卓を忘れ手計算でいい加減にやっている生徒も目につく。
(5)解答用紙にマークする際に、決められたようにマークしていないので(形、濃さ、消し忘れ)機械が読み取れない。練習の時から注意が必要。
これらはもう一度見直す(「検算」)ことで全部防ぐことができますね。いかに正確な「自己採点」が重要かは、受験指導を長年やった先生なら、よくよく分かっておられることでしょう。以前に、英語のセンター本試験の分布で、平均点付近で2点違うとどのくらいの順位が違ってくるのかを、数学の同僚に計算してもらったことがあります。それによれば9,504人です。長文問題1問6点違うと、28,621人です。どうです?馬鹿にならないことが一目瞭然でしょう?たった1問でこれだけ順位が異なってくるのです。模試の判定でも、自己採点がデタラメ状態では、デタラメな志望校判定結果しか返って来ません。ましてやこれが本番となると…?この恐ろしさを生徒にきちんと伝えて、毎回追跡をかけて、限りなく自己採点ミスを0点に近づけていく努力を怠ってはなりません。現場では「忙しい」と称して、こうした努力を行っていない学校が数多くあります。私には本末転倒の「言い訳」としか思えません。生徒の「自己採点」を信じて、二次出願を行う訳ですから、そこをきちんとしておかないと、ボロボロと取りこぼしが出てくるでしょう。長年進路部長を務め、毎年校内データ追跡をしながら痛感したことです。教員が「忙しい」と称して、肝心の所で手抜きをしているのがとても気になります。恐らく事の重大性に気づいていないのでしょう。事情の分かっている私などは、「ここできちんとやっておけば後で楽ができるのに。結局、後で苦労することになるのになあ…」と感じています。「負けに不思議の負けなし」です。○×の「自己採点」くらいきちんとできなければうそです。浪人生でも「自己採点」をパーフェクトにやっているのは、クラスに10人ほどです。現役はなおさらひどい実態があります。おそらく全国の学校でも同様の実態でしょう。みんながそういう実態だから少々間違えても合格できる…。でもそれにダマされてはなりません。
二次試験の答案でも同様のことが言えます。英作文の日頃の演習を見ていると、三単現のs忘れ、名詞を裸で使って冠詞を忘れている、簡単な単語の綴りをうっかりミスしている、大文字・小文字の区別を疎かにしている、等々。長文読解の和訳問題でも、日本語のミス、漢字の間違い、たった1~2点の減点ですが、これがバカになりません。このわずかなミスが合否を分けることを、私は数多く見てきました。1点がバカにならないのです。ちょっと注意してもう一度点検しておけばいくらでも防げたミスです。こういうことを日頃からいい加減にしている人は好結果を生むことはまずありません。「ミスしたら負け」なのです。♠♠♠

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