「Scrabble Flash」のススメ

▲専用の辞書と併用すると効果的

 「英語の勉強の8割までは単語の勉強」と公言する私は、その役に立つものならありとあらゆるものを利用してきました。アメリカの英単語作成デジタルゲーム「Scrabble Flash」もその一つです。ブロックのサイズは、縦/横各51ミリ。コイン電池を5個使用します。

 これは全米の小学校などで単語学習教材として使われていたもので、「ゲーム・オブ・ザ・イヤー」(Game of the Year)を受賞した、本当にスグレモノの電子玩具です(スマートリンク搭載)。全ブロックの側面を合わせて、各ブロックのボタンスイッチを押すと、電源が入り、1、2、3の数字が現れます。ここで1を押すと(2,3では別の遊び方が→後述)、液晶画面(ディスプレイ)付きの5つのブロックにランダムにアルファベットが表示されます。これを自由に組み合わせて、3文字以上で可能な限りの英単語を作っていきます。作った単語のスペルが正しければ、瞬時に認識して光と音「ピー」で反応してくれます。間違った組み合わせでは一切反応しません。約1分間の制限時間に何個単語が作れるかを競うのです。制限時間終了後は、自分の正解数(スコア)と、そのアルファベットから作ることができた英単語の最大可能組み合わせ数が画面に表示されます(最初のうちはそのあまりの多さにショックを受けます〔笑〕)。私は現職教員時代には、ESS部を指導する中で、このゲームをアメリカから直接購入して、生徒達には制限時間内に10個以上の単語作成をノルマに課していました。非常にスリリングで、かつ語彙力の研鑽には有用なゲームです。生徒たちは緊張感の中で、知る限りの単語を作っては一喜一憂しながら、競争して単語ゲームを楽しんでいました。制限時間が近づくと「ピッピッピッ」と電子音で迫られるので、最後のひとあがきと頑張ります。このScrabble専用の辞典も出ていますので併せて参考にしました(写真上)。懐かしい想い出です!!

 この製品を、日本の(株)タカラトミーが、英単語パズルゲーム「ボグルフラッシュ」(Boggle Flash)として国内で発売してくれました。5個のデジタルブロックに表示されるアルファベットを使い、制限時間内にすばやく並べ替えて英単語を作ります。上の写真の場合は、 A – P – N – S – T の文字がお題として与えられていますから、PANTS とか ANT とか複数形のANTSとか NAP とかPANとかTANといった英単語を思いつく限り作っていくことになります。ここで「語彙力」が発揮されるのです。慣れてくると、英単語を形成するアルファベットに、一定の規則的な法則を見出すこともできます。タカラトミーに言わせれば、「グローバル化が進行する社会背景を踏まえ製品」ということでした。当時、価格は4,515円でした(電池別)。持ち運びが便利なプラスチック専用ケースも付いています。手のひらサイズに収まるので、どこにでも持ち運んで遊べます。その後、「これはいい!使える!」ということで、英語科で大量に購入し、単語定着の小道具として活用したものですが、近年は誰も使う人がいないようで、お蔵入りをして遊んでいました。残念なことです。今はもう売れていないようですね。勝田ケ丘志学館の教室には、これが2セット置いてあって、休み時間などに生徒が単語練習に使っています。

 このデジタル玩具は、1人~複数人で遊べる3通りの使い方ができるようになっています。

①ゲーム1 ボグル

 3~5文字の単語を作る最も一般的な遊び方です。制限時間内で3,4,5文字の単語をできるだけ多く見つけるというルールです。各ブロックのディスプレイに文字が表示されるので、ブロックをすばやく並べ替えて単語を作っていきます。正しい英単語を作るとピッと音がしてブロックが光ります。1度作った単語をもう1回作っても反応はありません。制限時間は説明書には記載されていませんが、実測で約1分15秒。なお、5文字で単語を作ると、ボーナスタイムとして制限時間に5秒が追加されます。 制限時間が近づくとピーッという警告音が鳴り始めて、時計マークが表示されるとゲーム終了です。再び最初のように横一列に5個並べると、自分が今作った単語の数と、提示されたアルファベットの組み合わせで最大いくつの単語を作成可能だったのかが表示されるのです。

②ゲーム2 ボグル5

 5文字の単語を見つけるゲームです。上級編と言えるでしょう。表示されたブロックの文字を使って5文字の単語を作るとクリアとなり、次の新しい5文字のお題が表示されます。制限時間が来るまでにできるだけ多くの単語を完成するゲームです。

③ゲーム3 ボグルパス

 複数人で遊べる対戦型のゲームで、制限時間にできなければ脱落していきます。瞬時の判断で勝ち残れるかどうかを試すゲームで盛り上がります。ブロックに表示された5文字を使って順番に単語を作っていき、制限時間内に単語を作れなかった人は脱落していきます。最後まで残った人が勝者です。1人のプレーヤーが単語を作るのに成功すると「NEXT」の文字が表示されるので、次のプレイヤーにブロックを渡します。制限時間に作れなかった場合は「OUT」と表示されて、その文字でできる正しい単語が表示されます。

 最も手軽に楽しめるのは、3文字や4文字の単語でもスコアを獲得できる「ボグル」ですが、表示されるアルファベットの組み合わせ(運!)によっては結構難易度が高く、1個しか作れないまま時間切れになってしまうこともままあります。しかし何度かやって慣れていくうちに、時々かなり多くのスコアを獲得できることもあり、そんな時はものすごく嬉しい気分になります。とにかくこのゲーム、夢中でブロックを動かしていくうちに、たちまち時間が過ぎていきます。英単語の習得という意味では、問題の後に正解が表示される「ボグルパス」が一番効果的かもしれませんが、いずれにしても単語だけで日本語の意味は表示されないので、本気で学習に役立てようと思うなら、辞書を片手に取り組む必要がありそうです。ちなみに、このゲームはブロック5個ではなく4個を使って遊ぶことも可能で、その場合は最初に4個を並べます。4個の場合でも3種類のゲーム内容は変わりませんが、その分制限時間は短くなります。4個の組み合わせの方が難易度は下がるので、語彙力に自信のない人は4個から始めた方が楽しめるかもしれませんね。

 このゲームの魅力は、英単語の語彙力が高ければ高いほど楽しめそうだということ。中途半端な語彙力だといまひとつスコアが伸びないので、好成績を残すにはもっと英単語学習に励む必要があります。そういう意味では英語学習のモチベーションを高めるのに有効な電子玩具だと思います。逆に言うと、知っている単語が少ない場合、例えば英語を習いたての幼児などに与えても、あまり楽しめないかもしれません。

 当時は海外仕様のままで売られていたんですが、日本バージョンとして、高等学校で出てくる英単語に限定するとか、MAXの語数を示すだけでなく、その解答をも併せて表示するとか、単語の意味(日本語)まで確認するとか、プレーヤーのレベルに応じて制限時間をもうちょっと長く設定するように複数選択できるようにするとか、さらなる工夫の余地はあったと思いました。♥♥♥

カテゴリー: 日々の日記 パーマリンク

コメントを残す