月照寺の「大亀伝説」

▲松江・月照寺(あじさい寺)

▲月照寺の「大亀」

 今ちょうどNHKの連続ドラマ「ばけばけ」で、トキさんが、山陰のあじさい寺・月照寺「大亀伝説」ヘブン先生に語ります。トキさんは月照寺大亀を前に、こう語り始めます。「出雲国松江藩6代藩主の松平宗衍(むねのぶ)公の頃、 夜になると池に住む大亀が城下へ出てきて、 人を襲うようになった――という噂があった。」これは松江に伝わる実在の怪談で、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)も随筆に書き残した有名な伝承です。

●松江藩主が亀を愛で、死後に巨大な石像を造立した。⇒松江藩松平家では、六代目藩主・宗衍公が池の亀を大切にしていました。 その死後、彼を偲ぶために巨大な石の亀が造られました。

● 夜な夜な石亀が城下で暴れ、人を襲うようになる。⇒祀られたはずの亀は夜になると妖力で動き出し、 城下町で悪さを働くようになった――という伝承があります。

● 住職が説法し、大亀は涙を流して“封印”を乞う。⇒困り果てた住職が深夜、大亀に向けて説法をすると、 大亀は涙を流し、こう告げたといわれます。「自分でも暴れるのを止められない。 どうか貴方にお任せしたい。」そのため、宗衍公の功績を刻んだ石碑を大亀の背に乗せ、 大亀を封じる象徴として鎮座させたと言い伝えられています。

● 他にも残る“池の大亀”の口承⇒江戸中期、池にいた亀が関係している別の言い伝えも残されています。 夜ごと巨大化しては寺から抜け出し、 子どもをさらったという恐ろしい民話です。 石像を造り墓所へ安置した途端、 その怪異が止んだと伝わります。

● 現在は「触ると長寿になる大亀」として親しまれる⇒巨大な亀は今でも月照寺のシンボルで、頭をなでると長寿祈願になるといわれ、多くの参拝客が訪れます。ただし、夜の境内では人魂を見たという話も残っており、 松江らしい怪談スポットとして人気があります。

トキが語る怪談×ヘブンの興味

ヘブン先生は怪談文化に強く惹かれており、トキの語る松江の民話は “日本の怪談原風景”として彼の心を動かしています。 松江は小泉八雲が怪談の着想を得た土地であり、 トキの語りはまさに八雲の世界へつながる伏線といえます。

 私もこのお寺に来ると必ず立ち寄るのが、六代廟門の中にある大亀の石像の所です。松江をこよなく愛した明治の文豪・小泉八雲の随筆、『知られざる日本の面影』にも登場する奇妙な「月照寺の大亀」伝説でも知られていますね。松平家の藩主がお亡くなりになった後、亀を愛でていた藩主を偲んで大亀の石像を造りました。ところが、その大亀は夜になると動きだし、蓮池の水を飲んだり、城下町を徘徊し、暴れては人を食らうようになったのです。困り果てた寺の住職は、深夜、大亀に説法を施しました。すると大亀は、「私にもこの奇行を止めることはできません。あなたにお任せいたします」と、大粒の涙をポロリポロリと流しながら懇願したといいます。そこで、亡くなった藩主の功績を彫り込んだ石碑(3m)を大亀の背中に背負わせて、この地にしっかりと封じ込めたといいます。大亀を封印している石碑は、不昧公として知られる7代目治郷(はるさと)が、父である6代目宗(むねのぶ)の長寿を祈願して奉納したものです。この大亀の迫力、すごいでしょ(写真上)。必死に首を持ち上げる大亀の表情を見ていると、まるで今にも動き出しそうな感じです。石碑に使われた石は出雲市平田の山奥から伐り出し、イカダに乗せて宍道湖堀川経由で運んだそうです。父の長寿を願う息子の祈念を宿したものですから、今では、この大亀の頭をなでると長生きできるという言い伝えがあるので、私もなで、なでしてきました。今日も多くの観光客の方々が、この大亀をカメラにおさめて、頭をなでなでしておられましたよ〔笑〕。

 NHK連続テレビ小説「ばけばけ」の効果は絶大らしく、松江市を訪れる観光客の数がどんどん増えています。10月の月照寺を訪れたお客さんの数は前年同月比2.81倍の2,187人。担当者によれば、11月は5倍近くにまで増えるのではないかと見込んでいます。現在はライトアップも行われています。JR松江駅の改札口までが全面的に「ばけばけ」仕様にリニューアルされています(写真下)。♥♥♥

 

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