島根はつらつ体育館

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 かつて松江市上乃木の交差点に「島根県立はつらつ体育館」(松江市上乃木7丁目)の案内標識が英語で「Shimane Lively Gymnasium」となっており(写真上)、2015年5月16日の『朝日新聞』の「島根版」に、「道路標識 外国人にわかりやすく」という記事が出ました。国際交流員3人が、松江市内の道路案内標識を点検、外国人の意見を取り入れて改修に取りかかるとしていました。その中で、「「はつらつ」を、英語の副詞「Lively(活発な、生き生きとした)」と表記している。カナダ出身で市内に住むサラ・ブレンコンさんは、『彼女はとても活発』『生き生きとしたダンス』のように使う単語だが、体育館には少し奇妙に響く」と伝えています。Lively副詞などと、島根県の『朝日新聞』の記者のレベルが知れようというもので、笑ってしまいましたが、確かに「lively gymnasium」というコロケーションは普通ではありません。当時の松江北高のアメリカ人ALT・チェルシー先生も、livelyという形容詞は、人に使う言葉であって、具体的な物に使うことは奇妙に響くとの観察でした。おそらく、担当者は「はつらつ」を和英辞典で引いたのですね。それでlivelyが出てきた、そこでLively Gymnasiumとやってしまった。初学者のよくやるミスです。英語としてはかなり不自然です。特に“lively” は「にぎやか」「活気がある」という意味で、公共施設名には通常あまり使われません。英語圏の人には「(場所が)騒がしい、にぎやかすぎる」にも取られ、「(建物が)生き生きしている(?)」という奇妙な擬人化のように聞こえてしまいます。「はつらつ」の日本語特有のニュアンスである元気・活気・健康的の意味を自然に伝えるためにはどう表現すればいいのでしょうか?

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 さて、この掲示が今どうなっているかというと、表記が「Shimane Hatsuratsu Gymnasium」と、ローマ字表記に訂正されています。これはこれで、一体何のことだ?これじゃあ何のことか分からないだろう、というツッコミを入れたくもなりますが、写真のように、修正の跡が生々しく見えて、可笑しくもあります。

 「島根はつらつ体育館」の自然な英訳としては、その意図に応じて次のような表現が考えられるでしょう。♥♥♥

◎Shimane Wellness Gymnasium

→ 「はつらつ=健康的・元気」というニュアンスを最も自然に反映しており、公共体育館の英訳としてもよく使われます。心身の健康を象徴します。

◎Shimane Vigorous Gymnasium

→「はつらつ」の持つ力強さや元気を上手く表現しています。

◎Shimane Active Gymnasium

→「誰もが身体を動かす場所」というニュアンスで自然な表現です。

◎Shimane Vitality Gymnasium

→「活力」「生命力」「はつらつ」をより直感的に表現しており、やや硬めで文学的です。

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