列車の揺れ

 今朝、JR松江駅での話です。通勤電車から降りてこられた年配の男性が、列車のステップとホームの隙間に片足を踏み外して落ちそうになられました。すぐに立ち直って大事には至りませんでしたが、一つ間違えば大きな事故になりかねない出来事でした。電車とホームの間には、場所によっては数センチから十数センチ程度の隙間(ホームと車両の間のすき間)があります。特に、カーブしているホーム車両とホームの高さが異なる場所、古い駅舎によっては床面の位置が違う場所などでは、隙間が大きくなることがあります。乗り降りする時に、足を踏み外して片足がホームと車両の間に入り込むことがあります。これは大人でも起こり得ますし、子どもや高齢者、視覚に障害のある方などは、特に注意が必要です。

・バランスを崩す

・ホーム側へ転倒する

・乗り降りする他の乗客と接触する

・最悪の場合、線路側へ転落する

という二次的な危険があります。そのため駅では、「足元にご注意ください」「列車とホームの間が広く空いている箇所があります」などの注意喚起のアナウンスが流れることがあります。毎日通勤電車を利用している私も気を付けないといけない、と実感しました。

 今日は列車の座席の話です。私は通勤電車特急列車の中央部付近に座ることにしています。鉄道車両で一番揺れが少なく乗り心地がいいのは車両の真ん中付近です。一番乗り心地が悪いのは連結寄り端部です。理由は、車両の揺れ方にあります。車両の中央付近は、前後の揺れや上下の揺れが比較的小さく、カーブやポイント(分岐器)を通過するときの振動も穏やかに感じやすいのです。長時間乗るなら最も快適なことが多いです。それに対して、車両の端(連結部・ドア付近)は、揺れが大きくなりやすく、車両同士のつなぎ目に近いので、振動や音を感じやすく、カーブでは左右への振られ方も大きくなります。私も満員の時には仕方なく端に座ることもありますが、それはもうひどい揺れです。今日は満席で列車の連結部に付近に座りましたが、それはもうすごい揺れでした。

 乗り心地が一番よいのは「車両の真ん中付近(台車から最も離れた部分)」です。 理由は、揺れの発生源である台車(車輪+サスペンション)が車両の端にあるため、そこから距離が離れるほどに揺れが減衰するからです。

●車両中央(台車と台車の間) → 縦揺れ・横揺れ・上下振動が最も少ない。

●車端(台車の真上付近) → 台車の動きをダイレクトに受けるために、揺れが強い。

●連結部付近 → 車端よりはマシだが、車両中央部よりは揺れる。

The Ultimate Guide to Understanding Train Parts Diagrams

 列車の揺れが最も少ないのは、車両の「中央付近」です。逆に、最も揺れが大きいのは車両の「端(連結部近く)」になります。なぜ中央部が揺れにくいのか、主な理由は3つあります。

1. 台車(車輪のパーツ)から最も離れているから

 列車は車両の両端近くに「台車」と呼ばれる車輪とサスペンションのセットが配置されています。 線路の継ぎ目やカーブやポイントで発生する衝撃や振動は、まず台車を通じて車両に伝わります。そのため、台車の真上にあたる車両の端っこが最も振動を直接受けやすく、台車から一番離れている中央部が最も影響を受けにくくなります。つまり、「揺れの発生源から距離があるほど乗り心地は良い」というシンプルな構造上の理由です。

2. てこの原理(ピッチング・ヨーイング)の影響

 列車は走っている時、上下に揺れる「ピッチング」や、左右に首を振るように揺れる「ヨーイング」という回転運動を起こします。 これらは回転の軸(重心)に近い中央付近は振り幅が小さく、軸から離れた端に行けば行くほど「てこの原理」で揺れ(振り幅)が大きくなるという性質があります。

3. 連結部の揺れから離れているから

 車両と車両の繋ぎ目(連結部)は、カーブを曲がるときや加減速の際に車両同士が押し引きをし合うため、不規則で複雑な揺れが発生しやすい場所です。中央部は連結部から最も遠いため、この影響を受けにくくなります。

 さらに快適に乗るためのワンポイントアドバイスとしては、

◎車両の位置(編成立体): 列車全体で見た場合、先頭車や尾ノ車(一番後ろ)は風圧や線路の曲がり始めの影響を受けやすいため、編成全体の真ん中の号車を選ぶとさらに安定します。

◎階数(2階建て車両の場合):2階席は眺めは良いですが、構造上振り子のように横揺れが大きくなります。揺れを抑えたい場合は1階席や平屋部分がおすすめです。

 揺れや乗り物酔いが気になる時は、ぜひ「号車も座席も中央付近」を意識して選んでみてください。

▲私は真ん中に座ります

 それでは、車両のどこら辺が“真ん中”なのかを考えてみましょう。一般的な通勤電車(20m級車両)では、台車は車両の両端から約3mほど内側にあり、台車間距離は約14m前後です。の台車間の中央付近(車両のほぼ真ん中)が最も静かです。座席で言えば、ロングシートなら 中央付近の席、クロスシートなら車両中央のボックス席 が乗り心地が良いようです。

 新幹線の場合は、もともと乗り心地が非常に良く設計されていますが、それでも車両の中央付近が快適と感じる人が多いようです。ただし、新幹線は台車の性能が高いため、車端でも在来線ほどの差は出ません。在来線では車両や線路の影響が大きいため、車両中央の座席と窓側・通路側はどちらでも構いませんが、ドアから離れた位置が比較的快適です。飛行機で翼の近くが揺れにくいのと少し似た考え方で、乗り物は「支えられている部分(台車や翼)」に近いほど大きな振れが少なくなり、全体としては中央付近が最もバランスのよい乗り心地になりやすいのです。♥♥♥

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