また今年も、レッドソックスのクローザー上原浩治投手(39歳)は素晴らしい活躍を見せています。『大阪スポーツ』に随時掲載される「中継ぎピッチャーズバイブル」⑱を読むと、腹をくくってマウンドに上がっていることがよく分かります。「その試合、その登板、その1球に対しての思いは?」との問いに対して「全部出し切っています、はい。その繰り返しです。もう野球選手としての終わりが見えていますから」
運とか偶然とか、僕らでコントロールできるものではない。だから気にすることはない。マスコミの報道もそう。打ったとか、打たれたとか(結果)しか報道せえへんけど、そういうのは気にしてもしょうがない。それまでの準備をしっかりするかしないかどいろいろ変わってくると思っている。やるべきことをやっていれば、結果もおのずとついてくるだろうと。それで結果がついてこないのであれば、それはそれでそこまでたったと考えるしかない。
自分にプレッシャーを与えてもしょうがないので、考えないようにしている。考えているのは、やるべきことをやること。それ以上のことは何もできないし。
上原投手の最新刊『覚悟の決め方』(PHP新書)を読みました。世界一の「守護神」の覚悟を見ることができました。佐々木主浩投手から聞いた言葉が大きな影響を与えたといいます。「周囲がよいことを言おうと、悪いことを言おうと、関係ない。結局は自分しかない。最後の決断は自分で下すし、自ら行動する。その代わり、やったことに対しては自分が責任を持たなければならない」と。そして彼は成功ではなく、失敗から学ぶと言います。
私は思っている。
「人は成功からは学ばない」
成功すれば、気分はいい。だから、それに酔ってしまって、何がよかったのか、どうして
うまくいったのかを考えることはまずない。成功体験にとらわれるあまり、新しいことにチ
ャレンジするのを怖がり、変化すべき時にも対応が遅れがちになる。
でも失敗した時は、考えざるをえない。私自身、成功した時より、失敗した時のほうをよ
く憶えている。抑えた時より、打たれた時のほうが記憶は鮮明だ。
「どうして失敗したのだろうか。何がいけなかったのだろうか…」
そうして失敗した原因を突き止め、「ならばどうすればいいのか」と解決策、打開策を考
え、試行錯誤を繰り返す。同じことをしていては結果も同じだから、よくなる可能性があれ
ば変わることを厭わないし、新しいことにチャレンジすることも恐れない。
その過程で、人は進歩し、進化し、成長していくのだと私は思う。そうしなければ、また
同じ失敗を繰り返すに違いない。失敗は、「経験」というかけがえのない財産をくれるのだ。
それに、失敗はうぬぼれや過信を諫め、謙虚さというものを教えてくれる。
成功に酔い、自分を過信し、うぬぼれた時点で、進歩も成長も止まる。だが、失敗し、
「自分の力はまだまだたいしたことはないんだ」と気づくことができれば、「もっと努力し
なければいけない」とおのずと考える。もっと高みを目指すようになる。失敗は意欲も引き
だしてくれるのだ。(同書 pp.59-60)
「来年は40歳になるが、そこが終わりだとは思わない。可能な限り長く投げ続けたい。投げることが大好き」と40歳を過ぎても現役続行に強い意欲を見せています。球団発行の「レッドソックスマガジン」に寄せられた手記です。頑張って欲しいものです。⇒コチラで一部を読むことができます 昨日はメジャー50セーブ目を挙げました。
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