現役ドラフト

  プロ野球の「現役ドラフト」という制度がイマイチよく分かりませんでした。出場機会に恵まれない選手の移籍を活性化する制度で、日本野球機構(NPB)とプロ野球選手会の数年にわたる話し合いの末、昨年から導入されました。そして新天地で大ブレイクしたのが、ソフトバンクから阪神に移籍した大竹耕太郎投手(28歳、12勝2敗)と、DeNAから中日に移籍した細川成也外野手(25歳、本塁打24本・打点78)の二人です。始まった「現役ドラフト」では新しい環境の下で活性化が期待されましたが、昨年の12人の選手のうち6人が一年で自由契約となっており、明暗が分かれています。

 非公開のオンラインで行われます。各球団が来季も契約する権利を持つ選手が「契約保留選手名簿」として公示されます。各球団はその名簿の中から「現役ドラフト」の対象選手、つまり他球団が指名してもいいという選手を2人以上NPB事務局に通知します。NPB事務局は12球団分をまとめた対象選手リストを各球団に送ります。次の8項目に当てはまる選手は除かれます。(1)外国人選手 (2)複数年契約選手 (3)来季年俸5.000万円未満の選手を2人以上 (4)FA権を行使したことのある選手 (5)FA資格選手 (6)育成選手 (7)前年シーズン終了後に選手契約の譲渡(トレード)で獲得した選手 (8)シーズン終了後に育成から支配下になった選手。つまり、高額年俸や複数年契約の選手はすでに出場機会を得ているはずだし、FA権のある選手も同様に、自分の意思で移籍できます。育成や移籍したばかりの選手は対象にすべきではないという考えです。年俸の低い出場機会に恵まれない選手が、より多く指名の対象になるのです。

 「予備指名」「本指名」の2段階で進みます。まず予備指名として、各球団はNPB事務局から送付済みの対象選手リストの中から、獲得希望選手1人を議長に通知します。通知された獲得希望選手は、議長から各球団に示されます。他球団から集めた獲得希望選手の総数が多い順に、12球団の「暫定指名順位」が決まります。そうやって12位までを決め、まず1位の球団が、予備指名で議長に通知した選手を指名します。次に選手を獲得された球団が指名、以降繰り返していきます。希望する球団で2巡目も行われますが、今年はありませんでした。

 今年は、最も多い獲得希望票を集めた巨人が1番目の指名権を得て、阪神・馬場投手を指名しました。指名された球団が次の指名権を得るため、続いて阪神→オリックス→中日→ヤクルトの順で指名が進んでいきました。今回は投手9人、内野手1人、外野手2人と、「投手重視」「現役ドラフト」傾向となりました。かつてのドラフト1位入団の選手が3人(馬場、佐々木千、鈴木)もいます。環境が変わることで、心機一転生まれ変わってもらいたいものです。今年大活躍した阪神の大竹投手がいいことを言っていました。「もう一回、何の先入観もなしに見てもらえるチャンス。2022年の二軍の時から『誰かが見ていてくれるだろう』と投げる準備だけは怠らなかった。それが良かった。だから移籍となった時、『それを待っていた』という気にもなれた。勝負できる準備ができていた」「生かすも殺すも自分次第。移籍したら誰でも活躍できるといったそんな“浅い”ものではないですね」

 個人的には、巨人に入団が決まった馬場投手は、ジャイアント馬場さんこと馬場正平投手以来の馬場姓で、飛躍的な活躍を期待したいところです。♥♥♥

 

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