岸田の頭脳

 巨人は7月16日の阪神戦(東京ドーム)に2―1で競り勝ち、連敗を2で止めるとともに首位をかろうじてキープしました。しかし、私はこの試合を見ながら、腹を立てて絶対に負けると確信していました。あまりにひどいプレーの連続に「こんなことをしていたら絶対にひっくり返される!!」と怒り心頭です。1アウト満塁で1本外野フライを打てばいいものを三振の岸田。満塁機を二度つぶしています。ゴロでライト前ヒットなのに二塁から帰ってこれない鈍足の大城。極めつけは無死一塁でバントを二度も失敗して見逃し三振の門脇。普通ならこんなプレーをしていたら、流れは相手に向いてしまうものです。幸い好調のリリーフ陣が1点の貯金を守り切って辛勝。特に1点リードの9回は守護神・大勢が3者連続空振り三振で締めました。最速158キロなど150キロ台後半の直球を連発し、真っすぐが走っていたので、大きな変化球も効きました。今年一番の投球でした。

★阿部監督お怒りモード!!

 すでに前半戦を勝率5割以上で終えることも確定していましたが、阿部慎之助監督(45歳)もお怒りモードでした。せっかくの白星にも珍しく苦言を連発した背景には、新指揮官第1弾となる〝ムチ入れ〟との見方も広がっています。阿部監督も語気を強めてチームの引き締めを図りました。後半戦のスタートダッシュを決めるには、ここはいい形で締めないといけないところ。後半戦は一戦一戦の結果が優勝の行方を左右するだけに、阿部監督のゲキは『そろそろマジになっていけよ!』という怒りの意味合いがあったのだと思います。優勝への道筋も、その険しさも知る経験豊富な指揮官です。

 今日ね、ちょっと勝ったんだけど、あんまり気持ちよくない勝ちなので。うれしいですけど、いろんなミスが出たり、やるべきことが全くできていなかったので。

 ベンチから見ていると、みんなヒーローになりたくないのかなって。チャンスなのに悲壮感しかこっちに伝わってこないというか、『ヨーシッ』みないのが全くない。打てなかったらどうしようみたい。そっちばかり見えちゃうんだよね。まあチキンなだけなんだろうけど。あんまり言いたくないんだけどさ。『何がなんでも』みたいのも見えないし、そういう姿を見せて欲しいよね。

 当たり前でしょ。勝ったけど、うれしい反面、ひどいプレーがいっぱい出た。ここって時に外野フライの一つだったり、そういうのができていなさすぎたので。まあ、これでピリッとするだろうし、何も言わないでね、ハイハイハイハイってやっていてもどうしようもないので。多少の厳しさは出していかないといけない。

 情けない試合でしたが、そんな中で感心したプレーが一つだけありました。岸田行倫(きしだゆきのり)捕手です。緊迫したゲームの中で、5回表に飛び出した巨人のピックオフプレーに注目したいと思います。巨人1点リードの5回二死一・二塁の場面です。大山悠輔に大きく外して1ボールとした後(後で考えてみれば、ここで彼はエサをまいていました)、山崎伊織投手が遊撃手・門脇誠のブロックサインに目をやり、続いて岸田捕手のサインを覗きこみます。サインは二塁手・吉川尚輝が入る牽制球。その吉川が動いたタイミング、入るまでの時間を計算した上で、捕手宇のミットがパッと下を向きました。これが「投げろ!」の合図。クルッと反転した山崎伊織は素早く二塁ベース上に矢のようなボールを投げました。ピッタリのタイミングで吉川尚輝が捕球し、そのまま走者の野口にタッチして間一髪アウト。相手への流れを止めるビッグプレーでした。初球はセカンドランナーを油断させるようにわざと大きく外して間合いを計り、そしてこの2球目にキャッチャーからのサインで吉川尚輝がセカンドに入るピックオフプレーです。試合後のヒーローインタビューで山崎投手も語っていましたが「キャンプからたくさん練習してたんで。年に一回あるかどうかだと思うんですけど。ああいうのはおっきいんで。はい」でした。セカンドランナーを狙い打ちしていましたね。相手は経験の浅い若い選手だから引っかかりやすいこともあったでしょう。キャッチャーの岸田が全部サインを出して、ピッチャーもアンサーがあり、セカンドのアンサーもあり。よし決行!!岸田捕手はわざと大山の足元ばかり見て小芝居もしていました。「いやな流れを止めた」、精度がものすごい高いピックオフプレーでした。さすがプロ野球というようなサインプレーでピンチを脱した阿部巨人。混セを抜け出すには、こういった細かなプレーが最終的には重要になってきます。この試合の見どころはここだけでした。

 それにしても岸田はいいキャッチャーになってきましたね(年俸1,600万円!)。盗塁阻止率もがんばっているし、何よりも投手をリードする配球がよくなってきました。ワンバウンドを止めるのも上手です。ピッチャー陣の信頼も勝ち得ています。打撃も昨年とは見違えるように貢献しています。♥♥♥ 

 得点圏で大山さんにきのうも打たれて、嫌な感じがありました。あんまりないプレーですけどキャンプの時も練習してて、大事なところでアウトをとれたのはすごく大きい。試合に出ることで経験する数も違います。無駄にしないように引き出しを(作って)次に生かせるように、というのは大事にしてやっています。

 あんまりないプレーですけど、キャンプの時から練習したりしてああやって大事なところでアウトを捕れたのは本当に大きなプレーだったと思います。ああいうのでアウトを取れると向こうのダメージというかそういうのも大きいと思いますし、逆にこっちは乗っていけるプレーでもあるんで。ああいうのも大事にしてやっていきたいと思います(岸田)

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