反町キャスター

 プロ野球中継のない時には、私はBSフジ(午後8時~)でやっているニュース番組「プライムニュース」をよく見ています。政治・経済問題に突っ込んだ白熱した深い議論が展開されており、なかなか面白い番組だと思って見ていました。先日たまたまチャンネルを切り替えたところ、メインキャスターの反町 理(そりまちおさむ)さん(60歳)の姿がありません。長野美郷キャスター(フリーアナウンサー)と竹俣紅アナウンサーの2人が登場していました。長野キャスターは番組冒頭で、「今夜の番組は、先ほど公表されたフジテレビに対する第三者委員会の報告書を取り上げます。第三者委員会は報告書で、フジテレビの企業統治に問題があったと指摘しています。また、報告書には、反町キャスターの事案についても、フジテレビの対応に問題があったと指摘する部分があります。反町キャスターからは、状況に鑑み、番組の出演を見合わせたいとの申し出がありました。BSフジとプライムニュースではこれを受け、今夜は私、長野と竹俣アナウンサーの2人でお伝えします」と説明されたそうです。

 先日発表になった、フジテレビ問題の「第三者委員会」の394ページにもわたる詳細な報告書の中では、当事者間の生々しい(腹立たしい)メールのやりとりが明らかになり驚かされました。当事者たちによって削除されていたものが、最新技術で復元されたようです。その副産物として思わぬ過去の“悪事”が表に出てきました。第三者委員会は3月27日付で取締役を退任していた反町 理氏にセクハラとパワハラ行為があったと認定し、3月31日、キャスターを務めるBSフジの報道番組「プライムニュース」の出演を急きょ、見合わせる事態となったのです。第三者委員会は中居正広氏問題で、社員から聞き取り調査を行った際に、「多数の社員から反町氏が報道局の後輩女性社員2人に対して行ったとされるハラスメント行為の対応が不適切。昇進を続けることで、セクハラやパワハラを相談しても無駄と思わせる結果となっている」との意見が寄せられたことを契機に調査したといいます。反町氏は2006年~2007年にかけて、女性社員に対し、1対1での食事やドライブに誘うなど拘束。その後、女性側が誘いを断ると、業務上必要となるメモを共有しなかったり、部内一斉メールで女性を叱責したり、電話で怒鳴るなどしたといいます。また、別の女性社員にも同様に食事を断られると、パワハラに及んだとのこと。反町氏は早大政経学部を卒業後、1987年にフジテレビに入社。ワシントン支局勤務、首相官邸キャップ、政治部デスクなどを経て2009年から同番組のキャスターに就任しました。番組異動を経て2019年から同番組に復帰しました。政治畑の出身で、政治部長や解説委員長を歴任し、自民党や野党中枢とのパイプが太いことで知られます。2018年に反町氏が「プライムニュース イブニング」のメインキャスターに就任するタイミングで、『週刊文春』がパワハラ、セクハラを報じました。ところが、当時の宮内正喜代表取締役「記事は事実無根」として、文春に法的措置を取る姿勢を見せる一方で、女性社員には口外しないように求め、火消しを図ります。反町氏は「文春砲」以降もBSフジで「プライムニュース」(月~金曜金午後8時)でキャスターを務めるなど、同局報道番組の「顔」となります。結局、反町氏は降板することもなく、2020年には執行役員、2021年には取締役に就任と、次々と出世していきます。第三者委員会はフジテレビ内の体質を物語る「重要なハラスメント事案」として、断罪しました。「流れ弾というよりも自業自得で、社内で相当嫌われていたんでしょうね。ハラスメント認定され、もうテレビに出ることはできないでしょうね」と自民党関係者は述べています。フジテレビの“看板”の一人でもあり、今後の政治報道生命を危惧する声も出始めています。

 ハラスメント行為としては、まず「女性社員mに対する行為」を挙げ「女性社員mの申告によると、2006年頃に、反町氏から食事の誘いが何度かあり、何度か一対一での食事に行ったところ、休日に反町氏からドライプに誘われ、そのまま三崎のマグロを食べに行き、花火を見て、そのあと横浜でホラー映画を見て、バーに連れまわされることで1日拘束されたことがあった。また女性社員mが、この出来事の後、反町氏からの食事等の誘いを断るようになったところ、反町氏は、女性社員mに対して業務上必要となるメモを共有せず、女性社員mに対して原稿が遅いなどと不当な叱責を部内一斉メールで送信したり、電話で怒鳴られたり、威圧的な口調で話をされたりしたとのことである」としました。

 また、「女性社員nに対する行為」にも触れ「女性社員nの申告によると、2007年から2008年頃に、反町氏は女性性社員を一対一での食事に誘っていたりしていたが、あるときから、休日に今何しているのか写メを送れという趣旨のメールをし、食事の誘いをするようになったため、女性社員 はこれを断り、そうしたところ、女性社員nに対しても原稿が遅いなどと不当な叱責を部内一斉メールで送信したり、電話での論旨不明な叱責をしたりしたとのことである」と伝えました。

 「本件ハラスメント行為に関する評価」としては「反町氏は、女性社員m及びnと食事に行った事実、女性社員mに対してメモを送付しなかった事実、女性社員nに対してメールを送付した事実を認めているものの、行為の詳細については記憶にない等と供述し、メモを送付しなかった事実については全員に送付しているわけではなく理由があるなどと主張し、叱貴の事実も否認する。本件ハラスメント行為は2006年及び2007年と相当程度前の出来事であるところ、その厳密な認定は困難ではある。しかし、女性社員m及びnの申告によれば、反町氏の行為は、一対一で食事に誘うものも含まれたり、プライベートの写真の送付を求めたりするもので、職場において行われる、労働者の意に反する性的な言動により職場環境が悪化したものとして、セクハラに該当し得るものである」としました。さらに「また、休日に行動を共にさせたことや、業務上必要なメモを共有せず、周囲の社員に見えるように叱費をしたことは、上司という職場における優位的な関係を背景に、業務の適正な範囲を超えた言動で、労働者の就業環境を悪化させる行為として、パワハラに該当し得るものである」とも指摘しています。

 BSフジでは4月2日「プライムニュース」の番組内で、この自社・反町キャスター問題の検証を行いました。「言語道断」「経営一部トップが(これらを)問題と思っていないのが大問題。おとがめもなく取締役になっていくとはあり得ない」「信賞必罰が全く行われていない」と厳しく断じました。これを見ても、ずいぶんフジテレビという会社の体質も変わろうとしていることが伝わって来ます。ただ、政治家にも顔が広く、長年の取材経験に基づき各分野に精通していた反町さんの分析・評論と、若い女性アナウンサーの機械的進行では番組の重みが全然違います。今はただ原稿を読んでいるだけでという印象で深みがありません。ゲストの面々は今までとそう変わってはいないのですが、最近のこの番組はあまり面白くありません。議論がかみ合わないこともしばしばあります。やはり司会の言動・政治観・歴史観に筋が一本通っているのとそうでないのとの違いでしょう。自業自得とはいえ、これは致し方のないことでしょうか。♥♥♥

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