薦掛け

   金沢市長町武家屋敷跡に見られるわらで作られた薦(こも)を使い、土壁を雪から守る「薦掛け」(こもがけ)金沢市の冬の風物詩です。街の変化により、金沢市内でも「薦掛け」を見ることができるのが、武家屋敷跡地の他数箇所となり、金沢でも珍しい冬の景色となってきました。県造園業協同組合の庭師ら30人がその作業にあたり、高さ95センチ、幅3・6メートルの薦を1枚ずつ丁寧に壁に掛けていきます。二日間にわたって、総延長1,100メートルの土塀に取り付けます。市内の職人がわらで手編みした約500枚の薦を掛けていきます。薦一枚は幅360センチ、高さ95センチ。この「薦掛け」は江戸時代に始まったとされます。水平に美しく揃えるのが腕の見せどころです。薦の上部に横に渡した竹を縄で結び、塀の軒下につり下げました。数年前までは、12月1日が「薦掛け」をする日と決まっていたようです。近年は、12月の第1土曜日、日曜日にされているようです。

▲金沢冬の名物「薦掛け」

 この「薦掛け」作業も、「兼六園」で有名な「雪吊り」(⇒私の記事はコチラです)と同じく、土塀を北陸特有の湿った重たい雪から護るために行われます。土塀に雨や雪が染み込むと、凍結し、傷んだり、土が剥がれたり、ひび割れしてしまいますからね。薦は縦95センチ、横3.6メートルが定型。横を伸ばす形で仕上げていきますが、一時間で作れるのは三十センチくらいです。わらを結ぶわら縄も自分で作らねばならず、一枚の完成に5日ほどかかります。「雨や雪が入らないよう隙間は小さく、見てくれも良く、長持ちするように。根気の世界です」

 土塀の「薦掛け」は江戸時代に始まったとされますが、1986年からは金沢市が受け持ち、総延長約1.1キロの土塀に施します。最近は観光客にも人気の景色ですが、市景観政策課によると、目的は土塀の保護にあります。染み込んだ水分が氷結して損傷したり、雪で土が剥がれたりするのを防いでいるのです。薦は全部で約500枚ほど必要で、6,7年使ったら新調します。「薦掛けは、私らがコートを着るようなもの。本来の役目は見せるためではないが、見た目も温かい感じがある」。稲作のやり方が変わり、わらの調達すら難しくなっています。「薦は一人の力でできてはいない。こだわっているからこそ、景観も醸し出すのだと思います」

 金沢市を散策する中で、写真を撮りました。♥♥♥

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