「今井書店松江本店」オープン

 実に7か月ぶり、待ちに待った今井書店の開店です。お客さんの声です。「やっぱり楽しみでしたよ。ちょっと休みの間はさびしかったですね」 「もうずっと待っていたのでオープンを。本だけじゃなくていろいろ楽しんで帰れるってところがいいんじゃないですか」

 本屋自体が、今までのマーケティングや店づくりに関してあまり関わって来なかったデジタルを上手に使って、そして大きなリアルの本屋と融合させることによって、山陰の地元の皆様にしっかり本を楽しんでもらえたらと思います。(今井書店・達山常務取締役)

 4月24日(木)、 松江市田和山町にリニューアルオープンしたのは「今井書店松江本店」です。この店は去年の9月まで「今井書店グループセンター店」として営業していましたが、約7か月かけて大規模改装し、「今井書店松江本店」として装いも新たに生まれ変わりました。鉄骨平屋約1,500メートルの店内は、えんじ色を基調に天井を吹き抜けにして開放感を演出しています。書店業界が苦境に立つ中での、大規模なリニューアルです。現在、国内の書店の数は約1万1,000店。ネット通販や電子書籍の普及などにより約20年でほぼ半減しており、山陰地方でも書店の閉店が相次ぎ、3割前後の市町村が新刊や雑誌を扱う本屋がない「書店ゼロ」の空白地域となっています。淋しいことです。

 開店日の10時過ぎにのぞいてみましたが、ものすごい人で賑わっていました。「すごせる書店」をリニューアルのテーマ(基本理念)として空間設計された店内は、これまであった天井を取り払って吹き抜けになっており、鉄骨がむき出しの広い空間になりました。中央にあったレジを隅に配置して通路を広くするなど、今まで以上に開放的な雰囲気になっています。また、背の高い書棚には鳥取県智頭産の杉を使用、本を使った照明器具など、インテリアにもこだわって、ぬくもりのある落ち着いた空間を演出しています。店内に並ぶ書籍の在庫数を19万冊から22万冊に増やしたほか(書籍のタイトル数も95,000タイトルから125,000タイトルに拡充)、新刊以外の文芸書や実用書、文庫といったジャンルを強化、品揃えを充実させました。イメージカラーも、より安らぎを感じるえんじ色に、ブックカバーも刷新されました。店内は本だけでなく、文房具も数多く取り扱い、こだわりの雑貨や食料品,調理器具も並ぶほか、5月20日には窯で焼いたナポリ風ピザやパスタなどが楽しめるカフェ(約110席)もオープンする予定とか(IAMCoffee Pizzeri & Cafe)。Wifi・電源を完備したコワーキングスペースも設置され、仕事や勉強、交流の場としても活用できそうです。地元の生産者やクリエーターと協力してマルシェなどを毎月開催し、今後はペット同伴可能なソファ席も設けると言います。「暮らし」と「本」をつなぐ場を作ることで、本を売るだけではない書店を目指しているのでしょう。この書店では、2024年4月に専用アプリを導入。書籍の予約やネット購入などITを活用したサービスも提供、新しい書店の形を模索しています。

 あまりにも人が多くて早々に退散しました。レジに並ぶ人の大行列は見ていて気の毒でした(相変わらずサービスの読みが甘い)。学生時代からお世話になっており、教員になってからも長いお付き合いをいただいて感謝している今井書店ですが、最近のサービスの変わり様には憤りに近いものがあります(⇒詳しくは私のブログ「今井書店がおかしい」をご覧ください)。今回は人が多すぎて、隅々まで詳しく見て歩くことはできませんでしたが、「あ、いいな」と思った点は、①朝の9時から開店してくれること(~夜10時)。②文房具(特に私に貴重な筆記用具類)の在庫が充実していそうなこと。③デスクスペースがあること(どのような形で解放されるのかは不明ですが)くらいでしょうか。ガッカリだったことは、専門書が全然ダメ。学習参考書も相変わらずダメ。店員さんもアルバイトが多いなという印象でした。

 私が学生時代には殿町にあった「今井書店本店」2階には、洋書のコーナーがあり、新しいペーパバックが入荷していました。英語の専門書も結構充実しており、学校帰りには、バスを途中下車して寄り道したものです。島根大学の前󠄂にあった「園山書店」にはそれこそ専門書が大量に入荷し(洋書も)、新刊のペーパーバックも絶えず入荷していました。私はこのお店でアガサ・クリスティ(Agatha Christie)のペーパーバックを全冊揃えています。大学生が勉強しなくなったのでしょう、この書店も早々に潰れてしまいました。♥♥♥

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