今では相手に何かを頼まれた際や、許可を求められた際への返答として使われます。「どうぞご自由に(私は気にしませんよ)」という快諾のニュアンスが含まれます。もう少し細かく分析すると、具体的に使われる場面には次のようなものがあります。
A.許可を与える時 相手が何かをしたいと言った時に、「いいですよ」と促す場合です。
“May I use your phone?”――”Be my guest.“(電話を借りてもいいですか?――どうぞ、遠慮なく使ってください)
B.先を譲る時 物理的に道を譲ったり、先に発言を譲ったりする場合です。
“Do you mind if go first?”――”Be my guest.“(お先に失礼してもいいですか?――どうぞ、お先に)
C.おごり・もてなしを示す おごりの場面で「私が払うよ」と言う場面です。
“I’ve got a bonus today. Be my guest.“ (今日ボーナスが入ったの。ごちそうするよ)
2007年のセンター試験の対話問題に、この用法のBe my guest.が出題されました。もちろん①が正解です。
Mari: This is really a gorgeous restaurant, isn't it?(ここ、ホントに
素敵なレストランよね)
Katy: The dinner was great, too. How much should I pay?(食事も素晴ら
しかったわ。いくらになるかしら)
Mari: Tonight, be my guest. Really, I insist. 【22】(今夜は私持ち。
ぜひそうさせて。私がおごるわ)
① It's on me.
② It's 5,250 yen for each person.
③ I've got little money.
④ Let's split the bill.
受験熟語集の石橋草侍・里中哲彦・島田浩史『大学入試英熟語最前線1515』(研究社、2024年)には、「ご自由にどうぞ」とだけ収録されていますが、私たちの『ライトハウス英和辞典』(研究社)では「S どうぞご自由に;私がおごります」と出ています。
D.皮肉として 文脈やトーンによっては、「勝手にすれば」「好きにすればいいじゃない」「どうなっても知らないよ」という表面上は丁寧に見えて、少し突き放したような皮肉なニュアンスになることもあります。ここでは、止めない、むしろやってみろ、という挑発的ニュアンスがあります。英語ではかなりよくある使い方です。“Be my guest.”が皮肉に聞こえるのは
・声のトーンが冷たい
・文脈が否定的
・相手の行動に対して呆れている
・前に否定的な文がある
つまり、言葉そのものよりも状況と言い方で皮肉になるのです。
“I’m going to tell the boss that you’re wrong.”――“Be my guest.”(君が間違っているって上司に報告するよ――へえ、勝手にすれば)
“If you think you can finish that project alone, be my guest.”(そのプロジェクトを一人で終わらせられると思うなら、勝手にどうぞ)
“Ignore my advice? Be my guest.”(忠告を無視したいなら、どうぞご勝手に)
類似表現との違いを挙げておきましょう。♥♥♥
■“Go ahead.”
最も一般的で「どうぞ進めて」という実行を促す時。
“Can I open the window?”(「窓を開けてもいいですか。」「どうぞ」)
“Go ahead.”
こちらは実務的でシンプル。
■“Feel free.”
「遠慮なく」の感じが強い。「気兼ねなく~してね」というカジュアルでフレンドリーな表現。
“Feel free to ask questions.”(遠慮なく質問してください。)
■“Help yourself.”
「自由に取ってください」。特に食べ物、飲み物、家の設備などで使います。
“Help yourself to the snacks.”(お菓子自由に食べてね。)